他者の考えが一切分からず、大人の事情などどこ吹く風で、自分の感情次第でヒステリーを起こしているのがマスク有害論者。ただのヒステリで論理破綻していても、何故か堂々と権利を主張。
そんな幼児退行化マインドの象徴として、今回のイラストは「赤ちゃんギャング」をいらすとやさんよりお借りしました。
−−目次−−
スタンフォード大学の研究は詐欺だった
ジャーナルの編集長が自ら撤回を要請
せっせと陰謀論を拡散する一般人
新コロに関するSNSの情報制限は当然
一般人の偽情報の拡散に協力する医者
私の体験談(愚かな代替医療系医師達との出会い)
無思考の信者の恐ろしさ
決して諦めない陰謀論者たち
反マスク論が拡散していく構造を理解しよう
日本に「陰謀論メーカー」はいない
結論:反マスク情報はただの無思考とヒステリー
1年半ぶりのセミナーを開催します
新型コロナウィルス感染症「まじめに論文チェックシリーズ」
★ 崎谷博征氏のフェイスブック投稿「やはりマスクは危険である」(リンク)
1. 「マスクで低酸素血症にはならない」〜崎谷博征先生、マスクが危険って本当ですか?その1〜(リンク)
2. 【全文和訳】マスクは危険のエビデンス論文【読んでみよう】(リンク)←この論文を査読しています。
3. 「リファレンスを読もう!」〜崎谷博征先生、マスクが危険って本当ですか?その2〜(リンク)
4.「科学的にマスクを知る(前編)」〜崎谷博征先生、マスクが危険って本当ですか?その3〜(リンク)
5. 「科学的にマスクを知る(後編)」〜崎谷博征先生、マスクが危険って本当ですか?その5〜(リンク)
6. 「筋が通っているのが科学」〜崎谷博征先生、マスクが危険って本当ですか?その6〜(リンク)
長らくの連載も、ひとまずこれで最終回です。途中からアクセスされている方は、ぜひ一連を全て読んで頂きたいなと願っています。全方面から理解するからこそ、腑に落とせることがあります。
意見の相違の根本的な原因は、部分的に切り取られた情報に対するヒステリーにあります。感情的反応と、異なる主張を全て理解してみようという根気の無さ、懐の狭さは問題です。理解できるはずのことが、理解できなくなってしまいます。
「マスク警察」のような人々もヒステリックですが、「マスク有害論」を唱える人々もヒステリックです。同じことをしていることに気がつく必要があります。
今回、反マスク、反ワクチンなどの反現代医療の情報が拡散する社会的な構造にまで言及しています。実際に、崎谷博征氏をはじめとする代替医療者たちと深く交流を重ねてきた私だからこそ書ける事実を提示しています。
またしても長文となりますが、ぜひ最後まで宜しくお願い致します。
スタンフォード大学の研究は詐欺だった
長らく詳細な分析を続けたVainshelboimの論文ですが、4月末にロイターから「ファクトチェック」でFalse(誤り)と結論づけられています。
REUTERS FACT CHECK2021年4月27日
“Fact Check-Journal article questioning effectiveness of masks against COVID-19 is not a Stanford University study”
(Fact Check-COVID-19に対するマスクの有効性を疑問視するジャーナル記事は、スタンフォード大学の研究ではありません。)
私はどこの大学の情報だという話は気にしていないので調べなかったのですが、Vainshelboimは現在スタンフォード大学に所属しておらず、研究はスタンフォード大学の研究ではないと書かれています。
Stanford Medicine strongly supports the use of face masks to control the spread of COVID-19. pic.twitter.com/DiY3sWezCN
— Stanford Medicine (@StanfordMed) April 21, 2021
「スタンフォード大学医学部では、COVID-19の感染拡大を防ぐためにフェイスマスクの使用を強く推奨しています。」と公式ツイッターも訴えています。
もう1件ファクトチェックを発見しました。FactCheck.orgという組織ですね。
FactCheck.org
“Stories Falsely Cite ‘Stanford Study’ to Misinform on Face Masks”
(スタンフォード大学の研究を引用してフェイスマスクに関する誤った情報を伝えた記事)
By Angelo Fichera. Posted on April 22, 2021
記事内には以下の記述があり、Vainshelboimは所属先の詐称に関する質問に対して「逃げた」ことが明らかとなっています。
“この論文は、見出しにあるように、スタンフォード大学の研究ではありません。Vainshelboim氏が現在どこで働いているのか、また、なぜ論文に誤った所属先が掲載されているのかは不明です。Vainshelboim氏にいくつか質問を送りましたが、返事はありませんでした。“
あまりにセンセーショナルな情報を見た時は、ファクトチェックを探すと良いと思います。特にコロナ関連の怪しいニュースに関しては、数ヶ月以内にどこかの通信社や団体がだいたいアップしています。
ジャーナルの編集長が自ら撤回を要請
Medical Hypotheses現・編集長であるManku氏は、「Vainshelboim氏の論文が社会問題となっていることを認識している」とFactCheck.orgの取材で回答しています。そしてファクトチェックが出回った後の5月初旬、自ら出版社のエルゼビアに要請を出し、謝罪と共に論文を撤回しました。
撤回の理由は以下です(1)。
1. 既存の科学的証拠を幅広く検討した結果、正しい認証を受けた承認済みのマスクをガイドラインに従って着用すれば、COVID-19の感染を効果的に防ぐことができることが明らかになりました。
2.この原稿は、発表された論文を誤って引用し、選択的に引用している。文献番号16、17、25、26はすべて誤引用です。
3. 表1. 「フェイスマスク着用による生理的・心理的効果とその健康への影響の可能性」(筆者作成)。表中のデータはすべて未検証であり、いくつかの推測の記述があります。
4. 著者は現在、スタンフォード大学とVAパロアルトヘルスケアシステムに所属していると提出した。しかし、両機関は、Vainshelboim博士が2016年に彼らとの関係を終了したことを確認しています。
文献番号16と17は、「実際、COVID-19の入院患者に対する現在の標準的な治療方法は、100%の酸素を吸入することです」という文章に添えられたものです。あまりに馬鹿げていることを「その2」で説明しました。
文献番号25は「その3」で、26は「その4」で、論文内容を詳細に解説しています。分かる人が読めばすぐに分かるデタラメな引用です。
Medical Hypothesesの編集長Mankuと出版社のエルゼビアは、査読が甘かったこと、今後の過ちを防ぐために審査のワークフローを再設計したこと、読者に迷惑をかけたことを謝罪しています。当然ですね。
せっせと陰謀論を拡散する一般人
さて、この馬鹿げた論文を誰が広めているのかを追加でリサーチをかけました。
すると、どうもこのアカウントが崎谷博征医師レベルの情報拡散源になっていたと分かりました。翻訳者で、海外の(陰謀論系)コロナ情報を拡散しているようです。
メディカル・ジャーナルは、マスクが破滅的な結果をもたらす懸念があると警告
例えば、スタンフォード大学の研究者Vainshelboim氏の論文によると、マスクはコロナの感染拡大防止に全く役に立たず、むしろ有害である
また、マスク着用は長期的には、健康状態の悪化、慢性疾患の進行、早死の原因となる https://t.co/ZXwStMR5rl pic.twitter.com/MexEK0hzqt
— You (@You3_JP) April 20, 2021
↑ 警告しているのはメディカルジャーナル(医療学術雑誌)じゃなくて、メディカルHypotheses(医療の仮説専門誌)だっつーの(笑)細かいところでインチキを仕込んできます。
ま、シェア元のJeffrey Tuckerがそうツイートしているのを、そのまま翻訳しているだけですが(この構図が後半重要となりますので、覚えておいてください)。
こちらはYouというツイッターアカウントがまとめているnoteです。
新しい研究結果:マスクはコロナの感染拡大防止に効果なく、むしろ有害
記事内容を一部抜粋してみましょう。
これは当記事「その5」で解説済みです。SARS-COV-2が無症状感染状態を作ってしまうこと、マスクの着用は着用者を守ることなどの基礎的な考え方がすっぽり抜け落ちていますよね。そもそも、エビデンスの引用の仕方が不正(n=4)です。
これは当記事「その2」で解説済みです。「マスクを着用していた人が最もインフルエンザのような疾患に罹患していたことが判明」とは、引用論文内のどこにも書いてありません……(2)。これは明らかな「デマ」です。
あと少し引用しましょう。
“この論文は、マスクの着用がコロナの感染拡大を防ぐ可能性が全くないことを合理的に疑いの余地なく証明している。”
どこがやねんと(笑)ここまで徹底解説した通りです。
“論文は査読されており、米国国立衛生研究所の国立生物工学情報センター(NCBI)によって公表されている。”
あたかも米国の公的機関(NCBI)が認めているかのような書き方ですね。
まず査読する気のないジャーナルに掲載されていることは「その1」で解説しました。次にNCBIの件ですが、この論文は世界で最も利用されている論文検索エンジンであるPubmed(パブメド)に掲載されています。PubmedはNCBIにより運営されています(こういう情報はwikipediaで調べることができます)。
だからと言って、この論文はNCBIが内容が正しいと認めているものではありません。掲載許可を出しているのは、Medical Hypothesesの編集長と、出版社のエルゼビアです。NCBIとこの論文には何らの関係性もありません。さらには前述の通り、Medical Hypothesesの編集長と出版社のエルゼビアは査読ミスと所属の詐称を謝罪しています。
“その研究内容は、既に存在する多数の質の高い文献を検討してまとめ上げた、高く評価できる、信頼性のあるものである。”
もう説明は不要ですよね……(失笑)
新コロに関するSNSの情報制限は当然
“そのため、このような研究内容は広くメディアに取り上げられて報道されるべきなのだが、実際には、このような研究が大きくとりあげられることはない。“
“そのどころか、ツイッター等のSNSでは、この研究を投稿した人のアカウントを停止するなど、理不尽な対応が行われている。ツイッター社は、米国の著名な政治コメンテータであるSteve Cortes氏が本論文を引用したことでアカウントを停止処分。“
「大手メディアが取り上げない!」とか「アカウント停止」は、SNSの陰謀論系の話題の鉄板ですよね。
この件については以下のツイートが提示されていました。
Twitter has suspended @CortesSteve for citing a Stanford NIH study about masks. pic.twitter.com/2y460zkN0Z
— Raheem J. Kassam (@RaheemKassam) April 17, 2021
Vainshelboimの研究論文は無視されて当然です。こんなものを大手メディアが取り上げたら、その責任は誰が取るのでしょう?評判がガタ落ちです。またYou氏は勘違いをしていますが、論文は超大手メディアのロイターのファクトチェックで取り上げられています。きちんと事実と向き合っています。
これをツイッターで拡散してアカウントの一時停止を受けたSteve Cortesという人物、トランプ元大統領選挙の主要なテレビ代理人を務め、トランプのヒスパニック諮問委員会に指名されましたとのことですが、フォロワーが22万人もいます。
ツイッター社も運営に責任を負うわけですから、見過ごせないでしょう。
“同様に、ツイッター社は、インドの著名な法律家であるPrashant Bhushan氏のツイートを本論文を引用したことで削除”
Prashant Bhushanという人物、削除されておらずツイッターアカウントがありましたが、驚きました。フォロワー225.6万人!!
Wikipediaによれば、なんとインドの最高裁判所の弁護士だそうで……..。
そりゃインドの大惨事も、起こるべくして起こるのだろうと私は思います。
弁護士としての最高権威が、普通にデマを拡散する国なのですから。
SNSのアカウント停止などが体制側の圧力のように語られていますが、私が運営だったらアカウントを永久停止するでしょう。公衆衛生に関わっていますから、運営側も責任を取ろうとするのは当然です。
フォロワー22万人の大統領と交流を持つTVキャスター、フォロワー225万人の権威ある弁護士らがクリックひとつで情報拡散できるデマを流したらどうなるか、考えてみてください。その影響力たるや甚大なもので、事実として国境を超えて日本にまで波及しています。
ここで取り上げたYou氏のnoteについては、読んでおくと陰謀論者が何を行うか、何を考えているのかを知るために勉強になると思うので、当ブログ記事とぜひ読み比べてみてください。
まともな情報と、そうでないものは、何度も読み比べることで自分で精査できる力を養うことができます。
一般人の偽情報の拡散に協力する医者
残念なことに、このようなどこの誰かも分からない、内容も全く信用ならないと即時に分かる一般人の流す情報を、代替医療系の医師がさらなる情報拡散を行うという現状があります。
この福田世一氏のことは、私はよく知っています。なぜなら、私の2018年の私の生化学セミナーにほぼ全てご出席頂いているからです。
高橋ウィメンズクリニックでMEC食(肉・チーズ・卵を主食とする糖質制限系の食事療法)の外来担当、小倉台福田医院の院長です。
私のセミナーに参加されたのは、彼が崎谷博征医師の理論に興味を持っていたからです。しかし、彼は書籍やブログを読んでも、崎谷博征氏の理論を理解出来ませんでした。そこで、(私は崎谷氏が提唱する極端な食事を推奨したことは一度もありませんが!)フルクトースの代謝や過酸化脂質について詳しく解説している私の生化学セミナーにご参加されたという経緯です。わざわざ千葉から、兵庫や名古屋まで来て頂きましたよ(笑)
それで、合計3日間、兵庫、名古屋、東京と各地でご受講いただいたんですけども、その度に私の講座で教えたことを、テキストに記載したこと以外にも、口頭で伝えたようなことまでパクってSNSで発信しまくるわけですよ(笑)
ちなみに、私のセミナーに来ているとは一切書きません。医者が素人から生化学を教えてもらっているなど、デメリットしかありませんからね。
それで、情報元に一切の敬意を示さずにパクりの情報発信をし続けるので、崎谷博征氏の信者の若手医師から突っ込まるということもあり。
私もこれを機に、「ちょっとモラルが無さすぎませんか?」とコメントを入れました。最終的に「批判は受け入れて謙虚に受け止める」とご返答を頂き、そこで福田医師は態度を改めました。
興味のある方は、ご本人が消さない限りはここにコメントの記録が残ってますからやりとりを確認できます。
このようなモラルに問題ありと言わざるを得ない代替医療の医者は、一般人の流すトンデモ情報の拡散をしてしまう(論文内容を確認していないし読み取れない)という一例として考えてみてください。
Googleのレビューを見ても、福田医師のいい加減な診療の様子が分かります。帯状疱疹と虫刺されの鑑別がつきにくいと分かっているならば、診察を1分で済ませないでしょう。
私の体験談(愚かな代替医療系医師達との出会い)
ここで少し脱線しますが「代替医療のよくある問題点」を私の経験からお伝えしたいと思います。人間模様の理解も、情報精査には役に立ちますので書きます。
ここで紹介する彼らに果たして本当の善意などあるのか?正しい情報を精査する能力などあるのか?他人の健康に対する責任感など持っているのか?と考えながら読んでください。
先ほどの福田世一氏に「盗人猛々しい」と大胆に批判をしていた若手医師の松本有史は、何か私に対して応援をしてくれていた訳ではありません。
フルクトースや過酸化脂質への見解などを福田世一氏は私のセミナーで理解しましたが(福田医師は明らかにTCA回路とエネルギー産生への理解に欠けていました)、一見それは崎谷博征医師の意見をパクっているように見えるので松本有史は福田医師に対して「黙ってパクるな」とツッコミを入れました。その動機は、彼は崎谷博征氏の信者だからです。
本人も「自分は崎谷先生の二番煎じであることを否定できない」と私に伝えています。要するに、松本医師は、福田医師に対して、私の師匠の理論を勝手にパクるんじゃない!とツッコミを入れたわけです。(一応念を押しておきますが、私は自身のセミナーで崎谷博征氏とは異なる論理を伝えています。まして崎谷博征氏の食事に対する極端な考え方は全面的に否定しています。)
彼は医療法人聖仁会松本医院という、アトピーの代替医療(漢方療法)ではちょっと有名なクリニックの院長です。院長と言っても彼は若く、院は自分で立ち上げたものではなく、親が創立したクリニックです。2年前に、父親から代わって院長となりました。
松本有史からは、松本医院でセミナーをしてほしいとか、フードアドバイザーをやって欲しいと、私は頼まれていました。
しかしLINEでやりとりをしている中で、「ああ、こいつは私から情報を抜き取りたいだけだな」と明け透けに見えてきました。それは福田世一医師と同じパターンで、理解力の低い彼らは私から学びを得たいと思っているものの、人間への敬意や態度を「肩書き」と「損得」で決定するので非常に不誠実です。
松本有史は、崎谷博征氏のパクリでも損をしません。なぜなら、彼には独自のアイデンティティがないので、すでに成功している著名人の模倣をするしか有ません。「著名人の主張を理解している自分」くらいしか、売り出すものがないのです。
福田世一医師はMEC食という糖質制限系の医師で、崎谷博征氏の糖質を肯定する理論に追従していると公言すると、自分の立場と都合が悪くなります。
もともと、あんだがし〜(豚皮のあぶらかす)にバターを塗って食べようと、自分の子供をネタにして動画を作っていたような人です(高脂肪で糖質はほぼゼロ)。体脂肪があまりに少ない痩せた人間が食べるなら分かりますが、成長期の子供に適しているとは思えませんね。
これは福田医師のFBのプロフ写真ですが、彼のアイデンティティ(教祖とも言える)はMEC食の提唱者である渡辺信幸氏(手を繋いでいる人物)にあります。プロフ写真が彼のマインドを象徴していると言えるでしょう。
また、彼のプライドが、崎谷博征氏とか、私から学んだとは公言したくないと思わせているところは大いにあるでしょう。
こういった私としては人間性に問題があるのではないか?と感じる代替医療系の医師や治療家は、卑しい態度で私に近寄ってきます。
松本有史の話に戻しますが、彼の私に対する仕事のオファーは、言葉遣いこそ一応の丁寧さがあっても、「肩書きの無いお前に、ボクちゃんのクリニックでやらせてやる」という態度が明け透けて見えるものでした。
ですから、私は断りました。「お前みたいな親のすねかじりで、何も考えていない崎谷信者と一緒に仕事をしたら、地道にやってる俺の信用がガタ落ちだ」と。
医師にありがちな苦労をしていないお坊ちゃんの恐ろしさが分かる松本有史からのLINEをできれば全部公開したいくらいなのですが(皆さんの社会勉強になると思うので)、長くなるのでその他の詳細は省略しておきます。
その後、案の定の返信をもらいました。
「医者でも何でもない貴方は、せっかくの私の病院での経験の場を自ら葬り去った。私から見れば勿体無い、愚かなことだ。」
さらには「数人の心ある患者にも貴方のことを話したりしていましたが、金輪際やめる。」と。
全く予想通りの反応です。親の過保護は子供をダメにするとつくづく思います。
また、松本医師の紹介で私のセミナーやセッションに来た人間などただの1人も居ません。紹介を止めるも何も、そんなことが一度も無いので話の筋が通っていない馬鹿げた話であり、自分の影響力の過大評価、またはホラ吹きです。
一方で、彼からの紹介ではなく、自分自身でネット検索によって私を発見し、私のセッションへ来た松本医院の患者なら、これまでに2名います。聞けば当然ながら、松本医院の評判は悪いです(Googleのクチコミでも、その様子を確認できます)。
松本有史医師が信頼されていないので、松本医院へ訪れた後に、2名が私のもとへ来ているのが事実です。
宗教的に、盲目的に教祖の教えを守り、患者を見ない態度では、患者が不満に思うのも無理はありません(現代医療でもそれは変わらないと思いますが)。
無思考の信者の恐ろしさ
そして、こういった口先ばかりで何も出来ない医師が何をするのかというと、、、
まさかの、ワクチン接種者に対する院への立ち入り禁止です……. 笑 いや、これは笑えないですね…。
ワクチン接種者からウィルス粒子が吐き出されるという事実無根の陰謀論を、ま〜大真面目に!真に受けているわけです。彼にとっては、これが患者に対する責任なのでしょう。「信者の恐ろしさ」がよくわかる一面です。
こんなことですから、彼の奥さんに「貴方は崎谷先生の受け売りで、どうせ崎谷先生が言うことを変えれば、貴方も言うこと変わるんでしょ。一貫性無いし。」と彼は当時言われており、私にはその愚痴メッセージが送られてきていました。
当然、私は「奥さんは正しい」と返しました。
私が松本医院で何か仕事をすることに関しては父親から猛反対を受けたそうで、その理由は「食事なんかよりとにかく漢方をやれ!(売り上げのため)」と、「そんなやつ(私のこと)に患者を取られたらどうするんだ!」と言われたと、彼からのLINEには書かれておりました。
松本有史自身は、松本医院を立ち上げた親のことを「今だけ、金だけ、自分だけの輩」だと、私に対して愚痴のメッセージを送っています。
皆さんは如何思われたでしょうか?
私は、この代替医療の世界はカオス(無秩序)だと思います……(失笑)
私は日本で有数の「代替医療の闇」を知っている人間でしょう。実際に、多数の著名人や現役の医師と交流を重ねてきたのであり、憶測で物を言っているのではありません。こんなのは氷山の一角であり、まだまだあります。
松本有史、福田世一両氏には、何か文句があれば直接受け付けるし、自分のSNSとホームページに何でも書いてもらって構いませんと、ここにお伝えしておきます。
決して諦めない陰謀論者たち
さて話を本筋に戻しましょう。陰謀論者はそもそも大手通信社は嘘を報道し、真実を報道しないと決めつけているので、ファクトチェックなど信じません。
マスク着用にやっぱり深刻な弊害があると再確認される(ドイツの研究)
認められるはずのない論文を見つけては、懲りずにアップし続けます。少し内容を見てみましょうか。
Vainshelboimの論文が、政治的な圧力によって一方的に撤回されたと(笑)
“論文の中身については何ら精査されることもなく、政治的な理由、形式的な理由での論文の撤回だ。要するに、科学的な根拠は無視して、マスクを推奨している体制側にとって不都合な論文だったため、撤回されてしまったのだ。”
とのことですけど、私の一連の記事にぜひ反論をつけて頂きたいと願います。
ドイツにおける新しい研究では、178件の文献をレビューすることによりマスク着用による深刻な弊害が確認された
マスク着用に伴う呼吸生理学上の変化により、着用者の血中のガス、多種多様な器官系と代謝プロセスに悪影響を及ぼし、個々の人間に対して身体的、心理的、社会的に有害である https://t.co/3o622U5Kod pic.twitter.com/p5scN64sS3
— You (@You3_JP) April 29, 2021
反ワクチン派のやることはプロもアマも皆一緒で、芸がありません。
You:ドイツにおける新しい研究では、178件の文献をレビューすることによりマスク着用による深刻な弊害が確認された。
崎谷:「1081の文献(エヴィデンス)を渉猟して得た、これがリアルサイエンス(著書:ワクチンの真実のセールスコピー)」
いくらエビデンスの数があっても、泣きたくなるほどに不正引用ばかりですから意味がありません。
もうここでマスクは終わりにしようと思いましたが、You氏がアップしている以下の「マスク着用にやはり深刻な弊害があると再確認」という論文(3)については次回記事で軽く検証します。
Kai Kisielinski et al.
Is a Mask That Covers the Mouth and Nose Free from Undesirable Side Effects in Everyday Use and Free of Potential Hazards?
(口と鼻を覆うマスクは、日常的に好ましくない副作用がなく、潜在的な危険性がないのか?)
Int J Environ Res Public Health. 2021 Apr 20;18(8):4344.
最初からお読み頂いている皆様にはご存知の通り、1個の論文を査読するだけで膨大なボリュームを必要としますので、次に回します。誤情報やデマの解説も、きちんと理解を促そうと思えば大変な作業となります。しかも指摘された方は絶対に聞く耳を持ちませんから、誰も詳細な説明をしたくなくなります。そうして明らかなデマも放置され、拡散が繰り広げられます。
上記論文は、「その1」で解説したように、やはり出版されているジャーナルと出版社にも問題があります。徹底的に見ていくと、他の事との関連性が見えてきます……非常に為になる話をしますので、どうぞご期待ください。
とりあえず、「崎谷博征先生、マスクが危険って本当ですか?シリーズ」は、ここで一旦まとめに入っていきます。
反マスク論が拡散していく構造を理解しよう
最後に、情報が拡散していく構造から、この反マスク現象を理解してみましょう。以下、Vainshelboimの論文をシェアした人間と、影響力としてのフォロワー数(2021/6/15現在)を羅列します。
Prashant Bhushan(弁護士):フォロワー225万7千人。
Steve Cortes(ニュースキャスター):フォロワー21万9千人
Jeffrey Tucker(作家、実業家、出版者):フォロワー6万7千人
You氏のnoteは、Jeffrey Tuckerの記事が元ネタになっています。無政府資本主義とビットコインの提唱者として知られる人物とのこと(wikipediaより)。
ナオミ・ウルフ(フェミニスト):フォロワー14万人
ロイターのファクトチェックには、このマスク論文を広めた人物としてナオミ・ウルフ氏の紹介がありました。フェミニスト・ライターで、日本でもいくつかの訳書が販売されています(wikipedia)。
ツイッターは今年の6月5日に彼女のアカウントが凍結されたとBBCニュースで報じられています。
Covid: Twitter suspends Naomi Wolf after tweeting anti-vaccine misinformation(Covid:アンチワクチンの誤報をツイートしたNaomi WolfをTwitterが一時停止に)/ BBC News
アカウント凍結に至った経緯として、
・ワクチンを「アップロードを受け取ることができるソフトウェアのプラットフォーム」だと主張。
・アンソニー・ファウチ博士をサタンと比較。
・ワクチン接種をした人の尿や便を一般の下水から分離する必要がある一方で、飲料水を介してワクチンを接種していない人への影響を測定するテストを行う必要があると主張。
とのことです。かなりキてます。3番目はよく意味が分かりません。
GatewayPundit(ニュースサイト):フォロワー17万9千人(インスタグラム)
ロイターのファクトチェックには「Gateway Pundit」という組織も、マスク論文の拡散元として紹介されていました。Wikipediaによれば、アメリカの極右のフェイクニュースサイトであり、虚偽、デマ、陰謀説を公開していることで知られているそうです。2020年の米国大統領選挙に関する誤った情報を繰り返し公開したため、2021年2月6日にTwitterアカウントは永久に停止させられています。
マスク論文拡散のニュースページはこちらです。フェイクニュースサイトに相応しい内容ですね。
Vainshelboimの論文を拡散した、海外の強者どもを紹介致しました。
続いて日本代表を紹介していきましょう。
崎谷博征(TUEETエネルギー量子医学会・会長/医師免許所有については不明):フォロワー1万7千人(FB)
You(翻訳者):フォロワー1万4千人
福田世一(元薬剤師、現透析専門医、内科医):フォロワー3千人未満(ツイッター/FB共に)
今日は講演で九州です。飛行機は下ろされちゃうので貧苦してますが、この貧苦でもなにも言われませんw。ようするになんも考えてないのが飛行機会社です。みなさんもしょうがない時には、透け透け貧苦が使いやすいですw。 pic.twitter.com/0D7ftRpDQK
— 内海 聡 (@touyoui) April 30, 2021
内海聡(内科医):フォロワー7万9千人
大御所も入れておきましょうか。彼は論文を紹介しない(根拠を提示しない)ので今回の対象外ですが。一時期はFacebookでフォロワー10万人を超えていましたが、アカウント凍結などの影響で現在は減っている模様。凍結によるフォロワー減少があっても尚、日本最大の陰謀論モンスターアカウントです。
今日は『感染を恐れない暮らし方』
著者で、ウイルス学専門の本間真二郎医師の講演会でした。
会場は満席で、200名以上はいましたが、半分以上😷マスクなし。講演の途中から、😷付けてた人もはずしだして、終わる頃には、ほぼマスク付けてる人がいない状態に😂✨ pic.twitter.com/NDeUZWpzY5
— きょんママ (@060812103300903) May 30, 2021
最近Facebookで論議した、マスク反対派の医者も入れておきましょうか。
本間真二郎(小児科医):フォロワー2万6千人
日本に「陰謀論メーカー」はいない
はい、ということで……..。
羅列した人物達の特徴と情報の流れを、分かりやすく図にまとめたものが以下となります。
反マスク論に限らず全て陰謀論めいた話は、実はここで紹介した外国人が情報源(つまりオリジナル)です。割合としてはアメリカ人が相当に多いでしょう。
彼らアメリカを筆頭とする外国人が「陰謀論メーカー」となっています。実社会で地位や財力を持っているので影響力は多大であり、それによって根拠のない情報の拡散に成功しています。
日本人には、陰謀論メーカー=オリジネーターが存在していません。全員が、海外から仕入れる陰謀論めいた話を模倣、またはそれぞれのスタイルでアレンジをしているだけです。
崎谷博征氏、内海聡医師は、日本でいち早く陰謀論を取り入れた代替医療系の医療者と言えるでしょう。両氏が大量に著書を出版し始めたのは、アフター311(2011年以降)です。
911(2001年)以降に、日本でも陰謀論めいたものは徐々に加熱する傾向がありましたが、原発事故によって我々には大きな社会的困難が訪れた事と、インターネットの普及に原因があります。
社会的困難、それが原発事故でも疫病でも良いのですが、その時に陰謀論めいた話は必ず浮上します。どこかに真の悪者がいるのではないか、、、と考えたいのが人間なのかもしれません。それが311以降、インターネットとSNSの普及とともに、ありとあらゆる情報が生まれ、我々は容易にアクセスできるようになりました。
もともと日本には、せいぜい真弓貞夫や東條百合子が提唱する自然育児や自然療法など、その程度の小さなムーブメントがあったくらいだと思います。
アメリカには、ビフォー911(2001年以前)に既に強力な反現代医療ムーブメントは存在し、大きな社会問題となっていました。「その1」で紹介した、ピーターデュースバーグの「エイズ否認主義」がそのひとつです。
崎谷博征氏は、20年以上遅れたピーターデュースバーグのリバイバルのようなものです。
実際はリバイバルとも言えない低レベルなもので、今回は一般人がやっていることを、そのまんま行っている…….つまりインターネットで簡単にアクセスできる外国産の陰謀論をそのまま伝えているだけに過ぎません。
陰謀論バージョンで適当に図を作ってみましたが、如何でしょう?
反ワクチン、反マスク、反現代医療の人々はこのような構造を指摘して、
「みんな洗脳されている!」
「コロナは茶番!」
「ビルゲイツやファウチは悪人だ!」
「総理はアメリカの犬!」
「どうしてみんな気がつかない!」
と糾弾していますが、アメリカを中心とした外国から情報を仕入れているだけの彼ら自身の茶番に気がついていません。
自分自身を冷静に俯瞰するのは難しいことです。用意された「悪者叩きゲーム」に乗っかることは簡単です。
簡単どころか、その悪を設定して攻め込む攻撃的本能に興奮し、快楽すら覚えている人物もいるはずです。若者がシューティングゲームに熱中するように。
これはマジな話なんで、真面目に考えてみてください。
結論:反マスク情報はただの無思考とヒステリー
では、「崎谷博征先生、マスクが危険って本当ですか?」シリーズは一旦ここで締めます。
①根拠を徹底的に検証致しましたが、全てにおいて信頼できるレベルではありませんでした。
②論文はすでに撤回されていますが、撤回される妥当な理由が確かにありました。
③マスクを運動中や高温多湿環境で着用すると、健康を害する可能性があります。
④しかし平常時の着用でマスクが慢性疾患の原因にはなり得ません。感染予防効果は科学的に立証されています。
⑤マスク有害論は欧米の陰謀論者達が生み出したものであり、日本ではその模倣が拡散されています。
⑥崎谷博征氏は、外国の陰謀論メーカーの生み出す情報を、一般人と同等のレベルの無思考さで日本で拡散しているだけでした。
これが結論です。
掲載論文が妄想レベルでしたね。
さて、厚労省も外では距離を取りながらマスクを外せとアナウンスしてくれています。
しかし屋内や、然るべき場所では必要になります。マスク着用は、パンデミックの阻止に役立つと多数の科学的な研究をもとに証明されています。
ヒステリーを起こすと正しいことが理解できなくなり、文章がまともに読めなくなります。
日光市立足尾中学校では、校長先生自らコロナやマスクに関する正しい情報を取りにいって、子ども達が健全な学校生活を送れるようにしていたみたいです‼
希望の光です‼https://t.co/aKpp7rM794 pic.twitter.com/mDaSEMiHQY— Aimi🇯🇵顔がみえる世界で子育てしたい (@aiminmin) May 22, 2021
厚労省(おそらく文部科学省の間違い)の指針には15分以内であれば対面、近距離でマスクをしなくて良いとは書いてありません(4)。
文部科学省資料より画像引用(4)
校長作成の張り紙の下半分は、ここで取り上げているような妄想ですね。校長たるもの、マスクに対してヒステリーを起こすのではなく、マスクの必要不要を科学的にきちんと切り分け、例えマスクをしていても豊かな感性を持って生きられるように子供達を育てるべきでしょう。
校長が子供染みたヒステリーを起こしてどうすんだっての。
まあ当然ですね。学校による殺人ですが学校側はなんとしても隠蔽するでしょう。https://t.co/ngQvaOcSxB
— 内海 聡 (@touyoui) May 27, 2021
「学校による殺人」と憶測で決めつけても何の処罰も与えられることがないどころか、のうのうとデマをネット上で拡散できるのが現代社会です。
現代の日本の社会はどう考えても自由で寛容です。不自由だと勝手に思い込んだ人々が、なぜか集団ヒステリーを起こしています。
どうしてこうなってしまったのでしょうか?
引き続き考えていきましょう。
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「インフォデミックを理解しよう 〜マスク論文の拡散を時系列で整理〜」**
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詳細はただいま検討中ですが、こちらにアップデートします。また新しいブログ記事と共にお知らせをしますので、今しばらくお待ちください。
参考文献、website
(1) Baruch Vainshelboim
“Retraction notice to “Facemasks in the COVID-19 era: A health hypothesis” [Medical Hypotheses 146 (2021) 5]”
(「COVID-19時代のフェイスマスク:健康に関する仮説」に対する撤回のお知らせ)
Med Hypotheses. 2021 Jul; 152: 110601.
(2) C Raina MacIntyre, et al.
“A cluster randomised trial of cloth masks compared with medical masks in healthcare workers”
(医療従事者を対象とした布製マスクと医療用マスクの比較によるクラスター無作為化試験)
BMJ Open. 2015 Apr 22;5(4):e006577.
(3) Kai Kisielinski et al.
Is a Mask That Covers the Mouth and Nose Free from Undesirable Side Effects in Everyday Use and Free of Potential Hazards?
(口と鼻を覆うマスクは、日常的に好ましくない副作用がなく、潜在的な危険性がないのか?)
Int J Environ Res Public Health. 2021 Apr 20;18(8):4344.
(4) 学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル
~「学校の新しい生活様式」~(2021.4.28 Ver.6)※ 2021.5.28 一部修正
本間真二郎医師(小児科医)が「mRNAワクチンは全身に成分が拡散し、人間のゲノムに組み込みが起こり、その細胞は生存して問題になる」というので科学的論議を申し込みましたが「これ以上コメントするとブロックするぞ」となってしまいました。https://t.co/s9ByBLWKFn pic.twitter.com/wOywIk1msZ
— 藤原悠馬 (@honoiro2021) June 9, 2021
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