前回、ロタウイルスについて記事にしました。
今回はその続き、腸重積がメインの記事となります。
ただ… ロタウイルスも腸重積も「興味ない」という方も多いはず。しかも今回も、記事長いです。笑
でもお待ち下さい。ここを切り口に、乳幼児の免疫について考察していきます。
- 赤ちゃんの免疫システムはどうなっているの?
- どうして月齢の小さい子へのワクチンは慎重になるべきなの?
ロタウイルスワクチンを考える時に無視は出来ないのが腸重積なのですが、腸重積という切り口から、子供の免疫について、そしてなぜ、親の精神面が子供の症状に対しても重要となるのか、というところまで繋げていきます。
目次
- 腸重積って?ー腸重積はすぐに病院へ!命に関わる緊急時!
- ロタウイルスワクチンの副反応である腸重積はどれくらい発生している?
- なぜ腸重積は引き起こされるの?
- 乳幼児の免疫システムはどうなっているの?
- ロタウイルスワクチン導入前後の腸重積発症率
- ロタウイルスによる脳症について
- 物質面よりも重要なのは精神面
1、腸重積って?ー腸重積はすぐに病院へ!命に関わる緊急時!
「ロタウイルスワクチンといえば、腸重積」といっても過言ではない、ロタウイルスワクチンと関係深いのが腸重積です。
- ロタウイルスは現在2種類のワクチンが存在していますが、その前に第一世代のワクチンが存在していた。が、腸重積の副反応報告が多かったということで販売停止となった。
- 腸重積はロタウイルスのワクチン接種に関わらず、生後3ヶ月以降から発症することが多い。なので生後3ヶ月前までにワクチンを打ちましょう、ということになっている。
- 特にワクチンの初回接種後に腸重積の副反応を起こしやすいため、初回接種を出生14週6日後までに受けることが推奨されている。(参照:厚生労働省HP)
そもそも腸重積ってなに?って方が多いと思いますが、腸重積(ちょうじゅうせき)とは、腸の一部が食い込んでしまった状態です。
日本小児外科学会には以下のように説明されています。
腸重積症とは
腸重積症は,口側の腸管が肛門側の腸管に入り込むことによって腸が閉塞状態となる病気です。典型的な腸重積症は小腸の終りの腸である回腸が大腸に入り込むために生じます。
原因としては腸に分布しているリンパ組織が腫れて大きくなり、この部分から大腸に入っていくと考えられておりますが、時には小腸のできものがあることや、メッケル憩室という生まれつき腸管の一部が袋状に残った場合にはこれらの部分から腸重積がおきます。
リンパ組織が大きくなる原因としては風邪などのウイルス感染が指摘されております。そのために約1/4の腸重積症の赤ちゃんに感冒症状を認めます。
この病気は、治療が遅れると重積した部分の腸の血液の流れが悪くなって腸管が腐ったり、腐った腸から菌が全身に入り込んでしまうことがあり,、早期に診断し治療する必要があります。
治療
この病気にかかったと思われる時間から24時間以内であれば、8割は造影剤(レントゲンに写る物質)を肛門から注入して圧を加えることにより腸重積を元の状態(これを整復といいます)にすることが出来ます。また造影剤を用いる代わりに空気を肛門から注入し整復を試みている施設もあります。
しかし、2割前後の赤ちゃんは圧をかけても整復ができないため手術により整復することになります。さらに腸の組織に血液が流れない状態が長いく続いた場合は腸を切り取らなければならないこともあります。
腸の一部が他の腸の中に潜り込んでしまった状態が腸重積。
特に起こりやすいのが、小腸の末端が大腸の始まりの部分に食い込んでしまうパターン。
食い込むことで、その部分で腸が閉塞してしまいます。
→その結果、血液の流れも悪くなり、血行不良が起こる。
→血液の中に栄養や酸素が含まれているわけなので、血行不良が起こった先の細胞は酸素不足と栄養不足により腐っていく。(壊死)
という流れにより、腸重積の発症後、24ー72時間で壊死を起こします。
さらに…
→壊死まで起こしてしまうと、そこで血管が破れれば出血により命に関わります。
→壊死した腸から、全身へ細菌による障害を受けることになる。元々腸の中は細菌だらけですのでね。
→それによって免疫細胞が刺激され炎症が引き起こされ、全身に炎症が広がる。(敗血症という状態です。)全身が感染により炎症を起こし、臓器障害が引き起こされる。もちろん命に関わります。
少しややこしいかもしれませんが、つまり腸重積は命に関わる非常に危険な状態であり、一刻も早く病院での治療が必要です。
早期ならば肛門から高圧浣腸で元の状態に戻る可能性があるが、日本小児外科科学会によれば、2割の子供が開腹手術によって整復するそうです。。壊死の進行がひどい場合はその壊死した腸の部分を切除すると。
……腸重積、なりたくないっすね。
この好発年齢が生後3ヶ月〜2才未満とされています。
原因は?ということは後述しますが、はっきりとしたものはわかっていないというのが一般的に言われています。
2、ロタウイルスワクチンの副反応である腸重積はどれくらい発生している?
ロタウイルスワクチン接種後、副反応で腸重積が指摘されています。
前回記事にしましたが、ロタウイルスワクチンには2種類あります。1価のロタリックス 、5価のロタテック です。
いずれのワクチンも、副反応として腸重積があります。
まず上記図の右側、ロタリックスの添付文書(製薬会社が提示している薬剤の説明書)です。
こちらはロタリックス 。
1価のロタリックス ワクチンの添付文書には「初回接種後7日以内に認められている」と記載があります。(赤線を引いた部分)
副反応としての腸重積が特に発生しやすいのが初めてロタウイルスワクチンを接種した後です。ここもポイントとなるところです。
では実際にロタウイルスワクチン接種後、日本の副反応報告数を厚生労働省HPより引用します。
ワクチンの副反応は、以下となっています。
- ロタテック :2.4人/1000人
- ロタリックス :4.1人/1000人
それではなぜ、ロタウイルスワクチンで腸重積が引き起こされるのか、というところを考察していきたいと思います。
3、なぜ腸重積は引き起こされるの?
腸重積が発生する原因については先ほども引用していますが、日本小児外科学会では以下のように指摘されています。
原因としては腸に分布しているリンパ組織が腫れて大きくなり、この部分から大腸に入っていくと考えられておりますが、時には小腸のできものがあることや、メッケル憩室という生まれつき腸管の一部が袋状に残った場合にはこれらの部分から腸重積がおきます。
リンパ組織が大きくなる原因としては風邪などのウイルス感染が指摘されております。そのために約1/4の腸重積症の赤ちゃんに感冒症状を認めます。
「腸に分布しているリンパ組織が大きく腫れる」とはどうゆう状態?
→リンパにはたくさんの免疫細胞がいるので、そこが腫れる=炎症が起きている状態ということです。
炎症とは、免疫細胞が活発に活動している状態です。免疫細胞が活発にならなくてはいけない状況が起こっている=私たちの体にとって「有害となる異物(=敵)」がいる、ということです。
つまり「何らかの異物(細菌、ウイルス、真菌、寄生虫など)によって、私たちの免疫細胞が活性化しなくてはならない状態が起こっている」
これが腸重積を引き起こす要因となっている、ということです。
ただ、異物がいても、それが炎症を起こすほどに至らなければ問題ありません。これはまた後述しますが、異物が存在する=誰もが発症する、わけではありません。自分の免疫が勝てば発症には至りません。
話を戻し、では、腸重積の原因となる異物とは?ということですが、以下のウイルスが指摘されています。
- アデノウイルス
- ロタウイルス
- パレコウイルス
- ポリオウイルス など
「糞便サンプルからのウイルス分離株と小児の腸重積症との関連」では特にアデノウイルスとの関連が指摘されています。以下引用します。
幼児の腸重積症の根本的な原因は不明です。ただし、アデノウイルスやロタウイルスを含むいくつかの病原体に関連付けられています。
現在の研究では、入院中に腸重積症の患者の78.9%で、便検体からさまざまなウイルスが分離されました。さらに、病原体の63.2%はアデノウイルスであり、その他は2歳未満の患者に一般的に観察されるさまざまな病原体でした。アデノウイルスの分離は、2歳以上の患者で73.9%に大幅に増加しました。
アデノウイルスは、腸重積症患者のリードポイントおよび虫垂の粘膜および過形成リンパ節に頻繁に見られます。
(一部略)
これらの報告は、腸重積症患者におけるアデノウイルスの放出が偶然である可能性を減らします。この研究におけるアデノウイルス分離株の頻度は、2歳未満の患者におけるベトナムとオーストラリアのデータとほぼ同等でした。したがって、2歳未満の腸重積症の患者のほぼ40%がアデノウイルスに感染している可能性があります。
以下の研究ではパレコウイルスの関係を指摘しています。
「特発性腸重積症 314 例のウイルス学的検討 -乳児におけるパレコウイルス関与の可能性」
このように、腸重積は何らかのウイルス感染が影響していることが示唆されます。
ただ正直、どの種類のウイルスだろうが、そこは重要ではないと私は考えています。
それよりも「何らかのウイルスなどによる感染があることで、腸重積は発生しやすくなる。」これが腸重積が発生する原因と言えます。
その結果、腸のリンパが腫れる。(=回腸リンパ濾胞の肥厚、腸間膜リンパ節腫脹)
それが腸重積症を発症に繋がっていきます。
加えて、小児期は生理的リンパ組織の腫大があります。以下引用します。
回盲弁や回腸末端部のリンパ組織は生後から 5~8歳まで強い増殖を認め、その後減少していくことが知られ ている。(日小外会誌 第52巻 6 号 2016年10月,pp. 1208-1213)
リンパ組織が発達する時期なので、特別に感染や何かしらの病気がなくとも腫れているような状態になります。扁桃腺が腫れる等、子供にはよくありますよね。
さらに「リンパの腫れ」という側面だけでなく、乳幼児の腸の器質的な状態も、腸重積が起こりやすい要因となっています。以下、日本臨床外科医学会雑誌「小児腸重積症の再発」より引用します。
乳幼児期においては、盲腸、上行結腸の固定が弱く移動性が大きい。さらには回腸と結腸の管径の差が著しい。これらの条件は腸重積発症の大きな誘因である。
パイエル板腫大、回盲部の固定不十分などは加齢と共に(多くは2歳以上になれば)自然消失してゆく。
どういうことかと言いますと、大腸というのは、場所によって、可動性のあるところと固定されているところに分かれています。
- 可動性(横行結腸、S状結腸):腸間膜を有して可動性のある部分
- 固定(盲腸、上行結腸、下行結腸、直腸):後腹膜に固定され固定されている部分
腸重積の発生しやすい盲腸から上行結腸は、大人であれば後腹膜に固定されている部分ですが、乳幼児はその固定がまだ弱いため、腸重積が起こりやすい。
さらに、小腸から大腸へ繋がる部分の管の大きさの違いも併さり、これも腸重積が起こりやすいベースとなります。
ということで、腸重積の発症の要因についてまとめます。
- 乳幼児は生理的リンパ組織の腫大がある
- 腸重積が発症している子には先行感染が見られる=リンパが腫れる
- 乳幼児の腸は腸重積を起こしやすい構造をしている
ここに、乳児の免疫システムも関わってきますので、以下に綴っていきます。
4、乳幼児の免疫システムはどうなっているの?
乳幼児の免疫状態は、以下のようになっているようです。
(参考:健常児におけるウイルス感染症 小児感染免疫 Vol. 22 No. 4 403 )
出生直後は妊娠中に胎盤を通じて母親からのIgG抗体によって守られていますが、出生後より徐々に消失。
自らの抗体を作り出し、生後1年で大人の60%レベルになるようです。
生後3〜4ヶ月頃が母親からの抗体も減り、自前の抗体もまだそこまで成長していない段階です。
話がそれますが、反対に生後3ヶ月未満での発熱は緊急性が高い。本来、母親からの抗体で守られている時期でもあるにも関わらず、何らかの原因で炎症を起こしている状態だからです。
生後3ヶ月、余裕を持って生後6ヶ月未満は、発熱など起こした場合は慎重にならなくてはいけないと思っています。またコロナ関係なく、生後6ヶ月未満の赤ちゃんをわざわざ人混みに連れて行くことは最低限にすべきです。
だからといって家にずっと篭っていることを推奨しているのではなく、外の空気や日光を浴びさせるとか、そういったことはむしろ免疫力強化のためにも大切です^^
現在2歳6ヶ月の末っ子の2年前、生後6ヶ月の頃。ござをひいて畑に。あの頃の無垢な時代はもう終わりました。。笑
話を戻しまして。
上記に引用した出生前後の免疫グロブリンの研究報告には以下の見解が記載されています。
血清 IgA値の上昇は緩徐であり、生後 12カ月では成人レベルの20%にすぎない。
ところが分泌型 IgA(sIgA)は生後4週目で唾液中に出現し、6 週で早くも成人レベルに達するとされる。
生後数時間の胎便にはすでに細菌が出現し、生後7日 目には腸内細菌叢の構成は安定するとされる。乳児期早期から始まる経腸管の豊富な抗原刺激が sIgA 抗体の産生を高め、また、高められた sIgA 抗体が広大な粘膜面を外敵から護ることになる。
オギャーとこの世に生まれ落ちた瞬間から周りは外敵だらけ。今までは母親のお腹の中で守られていましたが、これからは自分で自分を守らなくてはならない。お母さんからのお土産である抗体(IgG)も限りがある。
さぁ頑張るぞ、と体の免疫細胞たちも必死に働きます。
外敵は特にどこから私たちの体の中に侵入するのか?
口と鼻からが多いと思います。
先ほど紹介しましたこちらのグラフですが、これは血液中の話です。
血液中は生後1年で大人の免疫と比較すると60%くらいとなる。
それに対し、外敵が侵入しやすい粘膜では生後6週で早くも成人と同じレベルまで達するとのこと。
本来、赤ちゃんというのは大人と違い、体内に異物や不要な物質は少ないです。それに対し、長年生きていた私たち、体内に不要な物質がそれなりに溜まっていますよね。心にも。。
体はともかく、心に溜まったゴミ(歪んだ精神)を認め、排除することは物質面を整えるとは比べものにならないほどのエネルギーを要することを自他共に認めざる得なかったのが昨年です。精神が肉体を支配することが周波数の世界から明確となり、ここが人間の本質だという結論に至っています。
そんな私たち大人と比較し、赤ちゃんはまだ心が汚れていない。笑 心はさておき、まだ体内にゴミが少ないわけです。
つまり、赤ちゃんにとってまず免疫戦士を強化したいところは?
外敵が侵入する粘膜です。そこを強化しないと、この世界で生き残れない。赤ちゃんにとって感染症は脅威です。
ということで、ロタウイルスワクチンと、腸重積の話に繋げます。
ロタウイルスワクチンは初回接種を出生14週6日後までに受けることを推奨。それはロタウイルスワクチンとは関連性のない腸重積が生後3ヶ月以降に発生しやすいからです。
だから生後3ヶ月までにロタウイルスワクチンを接種しましょう、生後3ヶ月過ぎると、ワクチン由来ではない腸重積が発症しやすくなるので、その前に接種しましょう、ということになっています。
…強引な判断な気がしますが。
でも、生後3〜4ヶ月頃が母親からの抗体も減り、自前の抗体もまだそこまで成長していない段階であり、最も感染症を起こしやすい頃でしたよね。
だからワクチンで守ろうということにもなりますが、その反面、ワクチンという異物の影響も受けやすい時といえます。
特にロタウイルスワクチンは生ワクチンであり、経口接種です。弱毒化していますが、ロタウイルスを直接、口から接種するわけです。
ただ、前にも書きましたが、このグラフは血液中の話であり、粘膜の保護に関与する抗体(分泌型 IgA)は生後6週で成人レベルまで成長するので、経口接種によるワクチンの影響をどこまで受けるのか、というのは正直わかりません。実際、ロタウイルスによる副反応報告が誰しもに起こっているわけではないですしね。
ただ、体全体としては、免疫機能が最も低い時が生後3ヶ月頃です。
この頃はもちろん、感染症などに注意する必要はありますが、同様にワクチンに対しても慎重になるべきだと私は考えています。
経口からロタウイルスワクチンとしてロタウイルスを接種することで、ウイルス感染からのリンパ肥大が起こり、その結果、腸重積を引き起こす可能性は否定できないと思います。
では実際に、ロタウイルスワクチンが任意接種(希望者だけが自費で接種する)として導入されてから、腸重積の発症率はどうなっているのか見ていきたいと思います。
5、ロタウイルスワクチン導入前後の腸重積発症率
厚生労働省HP内にあります「国内におけるロタウイルスワクチンと 腸重積症の関係性についての検討(平成30年6月)」のデータを引用します。
9地域の都道府県において、ロタウイルスワクチンの導入前後で1歳未満の腸重積発症率を比較しています。
モニタリングした年数に差があるので、単純に人数比較は出来ず、発症率の比較となりますが、全体としてはワクチン導入前後で腸重積発症率に大きな差はないようです。
ただ、注目すべきは生後3ヶ月での腸重積発症率が倍となっている点です。
ここまでの記事の内容と照らし合わせると
- ロタウイルスワクチンは生後3ヶ月までに接種する
- 副反応の腸重積は、初回ワクチン接種後、1週間以内に発症しやすい
- 乳児の免疫機能は生後3ヶ月頃が低くなり、ワクチンにも注意が必要である
以上を踏まえ、ワクチン導入前後を比較し、生後3ヶ月で腸重積発症率が増えているということは、ワクチンは関係がないとは言い切れないと思います。
もちろん、これだけでワクチンと腸重積の因果関係があるとは言えません。全体としては発症率は増えていないですしね。
ただ前回のブログ記事にしましたが、そもそもロタウイルスは命に関わる疾患ではありません。私個人の考えとしては、副反応の有無だけでなく、総合的に考え、命に関わらない感染症にワクチンは不要と思っています。
でもロタウイルスって脳症起こすって聞いたよ。脳症ってなんだか怖いよね。というお声もあるかと思うので、もう少し続けますが、ここはさらっと触れて、まとめに入ります。
6、ロタウイルスによる脳症について
確かにロタウイルス胃腸炎から脳症を起こす症例はあります。
以下はロタウイルス胃腸炎とロタウイルスによる脳症の発症数の推移です。(引用元:国立感染症研究所)
これは一気に結論に行きますが、インフルエンザ脳症とおおよそ同じ機序だと考えています。ということで過去に記事にしています。
脳症を起こす要因として
- 炎症が起こりやすい体(不要な物質の蓄積)
- 炎症を抑えることが出来ない代謝と免疫の状態
これがまずベースとして存在する。
それに加え、ロタウイルスに関しては、腸に感染した結果、腸内細菌のグラム陰性菌が持つLPS(エンドトキシン)が体内に流入することで、脳症を引き起こすのではないかと考えています。
腸重積に関しても、マウスの実験ですがLPSを腹腔内に投与し腸重積を発症させることができること、また、事前にロタウイルスを経口投与しておくと、その後のLPS投与で腸重積発症率が上がる、という論文が出ています。(J Virol . 2006 Dec;80(24):12377-86.)
ちょっとややこしいと思いますが、つまり、ロタウイルスによって脳症が発症することはもちろんあり得ます。でも、そこには脳症が発症しやすい体の状態が存在していた、ということです。
その体の状態である限り、ワクチン接種によるロタウイルスも、自然感染のロタウイルスも、どちらも脳症発症の引き金となります。
これ、すべての感染症に同様です。
コロナの変異種が出たと騒がしいですが、そんなことは正直、重要ではありません。
感染症が怖いと思うのならば、感染症に打ち勝つ体になりたいと思うのならば、生活を整えるのは基本中の基本です。
あまりに食事を含めた生活がひどい場合、ある程度改善すれば何かしらの症状の改善は誰にでも起こり得ますし、免疫機能も正常になると思います。
ただ、ここで次なる落とし穴として、「私は食事を意識している」「自然派ママっぽい生活している」という状態は注意です^^;
その傲慢さで精神が歪んでいきます…ご注意を。笑(過去の私です。)
物質体な生活を整えるのは、当たり前のことでした。
むしろ、精神状態が問題の根源であることを心から痛感したのが今年です。
最後にここに触れて、この記事を終わりにしたいと思います。
7、物質面よりも重要なのは精神
ここまでロタウイルスという切り口から、長々と物質面のことを綴ってきましたが、本当に意識を向けるべき課題は物質面ではなく、精神面です。
前のブログ記事にも書きましたが、重要だと思っているのでもう一度綴ります。
明らかに慢性疾患は急激に増えています。心の問題、人間関係に葛藤している人も多い。子育てやパートナーシップに悩んでいる方も多い。自殺者も増えている。
衛生状態が改善され、食べるものも選べる現代で、本当の脅威は感染症ではありません。コロナウイルスも健康な人にとって致死的なウイルスではありません。
私たちが本当の意味で向き合うべきは、ウイルスでも細菌でもない。
自分自身です。
ということで、ワクチンを打つ打たない、子供の感染症に右往左往する、という悩みなんて、さっさと解決しましょ。
もちろん食事や生活という物質面を整えることも、それなりに、当たり前としてやっときましょ。
そして、本当に向けるべきエネルギーは、自分自分の精神です。それが体の症状、子育て、パートナーシップに繋がっていくからです。
という想いを込めて、これからのワクチンの講座を開催させていただきます。精神面が重要ですが、目の前の子供が感染症を起こしている時は、それはそれで対応が必要です。
子供が感染症を起こした時の対応なども含める予定です。
ここまでの内容を網羅したワクチン講座は間違いなくhonoiroしか提供できないと自負しています。
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