遺伝子ワクチンの勉強に走っていたらアップが遅くなってしまいました。今回ちょっと長めの記事になっていますが、パート1からここまでの過程において、マスクについて必要な知識と解釈は9割以上解説できたと思います。
タイトル「筋が通っているのが科学」は全文書き終わってから付けたものですが、その1から紹介している多数の研究にはきちんと一貫性があり、筋が通っていることを確かめて頂きたいという想いがあります。
最初から結論を決めずに科学と向き合えば、(世の中は混乱しっぱなしでも)少なくとも自分自身は必ず混乱から抜けられます。こうして詳細まで検証する実例を提示することで、皆さんに筋が通っている情報、そうでない情報への嗅ぎ分けができるようになってもらいたいという狙いで書いています。
では目次からどうぞ。
−目次−
・前回の「次回予告」の確認
・「無症状にマスク必要なし」エビデンスは前回紹介した「マスクに効果あり」論文だった
・一応その事実はあったが…
・サンプル数(わずか4名)が少なすぎる!
・そもそも被験者は無症状(無症候性)ではない
・情報を自分の目的のために歪曲する陰謀論者
・もっと有意義な考え方ができる
・CDCは感染経路を接触よりも空気(飛沫)とガイダンスを変更
・1万人野外フェスは許容できるはず
・屋外の飲食がもっと推奨されるべき
・SARS-COV-2は自然免疫を抑制する
・多数の研究論文から検証する
・次回予告(最終回)
新型コロナウィルス感染症「まじめに論文チェックシリーズ」
★ 崎谷博征氏のフェイスブック投稿「やはりマスクは危険である」(リンク)
1. 「マスクで低酸素血症にはならない」〜崎谷博征先生、マスクが危険って本当ですか?その1〜(リンク)
2. 【全文和訳】マスクは危険のエビデンス論文【読んでみよう】(リンク)←この論文を査読しています。
3. 「リファレンスを読もう!」〜崎谷博征先生、マスクが危険って本当ですか?その2〜(リンク)
4.「科学的にマスクを知る(前編)」〜崎谷博征先生、マスクが危険って本当ですか?その3〜(リンク)
5. 「科学的にマスクを知る(後編)」〜崎谷博征先生、マスクが危険って本当ですか?その5〜(リンク)
前回の「次回予告」の確認
まず前回の「次回予告」を振り返ります。
Vainshelboim
“無症候性の人では、マスクの有無にかかわらず、どの参加者からもコロナウイルスの飛沫やエアロゾルが検出されなかったことから、無症候性の人は他の人に感染・伝播しないことが示唆されました[26]。”
崎谷博征
“「無症状の人の呼気からはコロナウィルスの飛沫やエアロゾルが検出されないので、無症状の人は他人に感染させることはない。もちろんマスクも着用する義務はない。」という主張ですね。検証してみたいと思います。”
ということでしたね。
「投稿は週明けとしますので、両者のリファレンスを先にチェックしておくと勉強になるのでお勧めです。」と書いておいたのですが、どなたかリファレンスを少しでも確認した優秀な方はいらっしゃるでしょうか??
「無症状にマスク必要なし」エビデンスは前回紹介した「マスクに効果あり」論文だった
両氏が提示したエビデンスは同じもので、「マスクの効果が特にコロナウィルスに認められた(しかもエアロゾルに)という有意義なものでした」と前回の記事の最後に紹介したものでした。(1)
気がついた方がいれば嬉しいのですが……!
Nancy H. L. et al. “Respiratory virus shedding in exhaled breath and efficacy of face masks.(呼気中のウイルスの排出量とフェイスマスクの有効性)” Nat Med. 2020 May;26(5):676-680.(1)
“コロナウィルスでは、マスク着用群の呼気中エアロゾルの排出が有意に減少しました。(飛沫でもマスク着用群のウィルスRNA検出はゼロ)。”
この論文をエビデンスとして両氏は、
Vainshelboim:“無症候性の人では、マスクの有無にかかわらず、どの参加者からもコロナウイルスの飛沫やエアロゾルが検出されなかったことから、無症候性の人は他の人に感染・伝播しないことが示唆されました[26]。(1) ”
崎谷博征:“そもそも、過去記事でお伝えしたように無症状の人にマスクをすること自体が馬鹿げています。無症状の人の呼気からは、マスク着用してもしなくても、コロナウイルスの飛沫やエアロゾルが検出されません(Respiratory virus shedding in exhaled breath and efficacy of face masks. Nat Med. 2020;26:676–680)。(1) “
と、主張しているのですね。これは無症状(無症候性)感染について研究した論文ではありません。論文のタイトル通り「呼気中のウイルスの排出量とフェイスマスクの有効性」について調べた論文です。
どういうことでしょうか?
全文確認して根拠を探します。
一応その事実はあったが…
全文を確認すると、その根拠と思わしき記述は一応ありました。以下に引用します。「n」は人数です。
“少なくとも1回の呼気採取中にまったく咳をしなかった参加者(246名中72名,29%)がおり,マスクなしの場合は147名中37名(25%),マスクありの場合は148名中42名(28%)であった。”
“コロナウイルスを対象としたサブセット(n=4)では,すべての被験者の呼吸飛沫やエアロゾルからウイルスは検出されなかった。”
“インフルエンザウイルスのサブセット(n=9)では,1名の参加者の呼吸器飛沫ではなくエアロゾルからウイルスが検出された.ライノウイルスのサブセット(n=17)では,3名の参加者の呼吸器飛沫からウイルスが検出され,5名の参加者のエアロゾルからウイルスが検出された。”
箇条書きで整理するとこんな感じです。
・この研究の参加者の中に(呼気採取中30分間)まったく咳をしなかった人が72名いた。
・72名中の4名がコロナウィルスに感染していた。
・コロナウィルス感染者4名全員の呼気からコロナウィルスの検出を認めなかった。
・インフルエンザは感染者は9名中1名がエアロゾルからウィルスが検出された。
・ライノウィルス感染者は17名中3名が飛沫から、5名がエアロゾルからウィルスが検出された。
「咳をしなかったコロナウィルス感染者4名の呼気からコロナウィルスを検出できなかった」とは書いてありました。
サンプル数(わずか4名)が少なすぎる!
まずひとつ目の大きなツッコミは、たったの4名だけの実験結果をエビデンスとして、
Vainshelboim:“無症候性の人は他の人に感染・伝播しないことが示唆されました。”
崎谷博征:“無症状の人の呼気からは、マスク着用してもしなくても、コロナウイルスの飛沫やエアロゾルが検出されません。”
と、主張するのは、エビデンス(証拠)にするにはサンプル数が少なすぎる(n=4)という話です……。Vainshelboimはまだ「示唆されました」くらいの表現ですが、崎谷博征氏は断定しています。これは科学的な態度ではありません。
そもそも被験者は無症状(無症候性)ではない
この研究にはどのような被験者が集められたのかを前回書きました。
“2013年3月から2016年5月まで、香港の市立病院の一般外来クリニックで年間を通じて被験者が募集されました。日常的に来院をする全ての37.8℃以上の発熱、咳、喉の痛み、鼻水、頭痛、筋肉痛、痰など、少なくとも1つのかぜ症状を報告した人達に声をかけ、合計3363人をスクリーニングし、最終的に246人の呼気サンプルを採取しました。”
そもそも、全員が「少なくとも1つのかぜ症状を報告している来院者」なんですね。被験者は無症状ではありません。
①その被験者の中で、(SARS-COV-2ではなく)風邪コロナに罹患している人いて、
②呼気採取中の30分間に全く咳をしなかった人が4名いた。
③その4名の呼気からウィルスが検出されなかった。
もしかしたら「有症状なのに咳をしていない人間は呼気からウィルスが排出されなかったのだから証明になる」と思ったのかもしれませんが、繰り返しますがサンプル数4名では証明になりません。こんなことで「無症状の人にマスクをすること自体が馬鹿げている」など言えるはずがなく、その不正な主張こそが「馬鹿げた話」です。
情報を自分の目的のために歪曲する陰謀論者
そもそも(2度目)の話として、咳をしなかった風邪コロナ罹患者の呼気からはウィルスが検出されませんでしたが、咳をしなかったインフルエンザとライノウィルスの罹患者の呼気からはウィルスが検出されています。
ですから、論文にはこう記されています。
“急性呼吸器疾患の患者の中には、あまり咳をしない人や全く咳をしない人もいることが予想されました。実際、30分間の呼気採取中にまったく咳をしなかった少数の参加者からウイルスRNAが検出されたことから、明らかな徴候や症状のない人からの飛沫やエアロゾルによる感染経路が可能であることが示唆されました。“
この論文のコメント(2)を参照にしても、
“注目すべきは,30分間の呼気採取中に咳をしなかった少数の参加者からウイルスRNAが検出されたことで,無症状の人から呼吸器系ウイルスが伝播するリスクが示唆された。”
と書かれています。普通に考えれば、注目すべきはそこです。明らかな症状(咳)がなくとも呼気からウィルスを排出する可能性があり、ウィルスを排出していない人もいるので、感染者のウィルス排出には不均質性があるだろうと。
陰謀論者というのは、ずっとこんなことをやり続けるんですね。もう一生懸命、何かしら「自分の目的のために使える情報」を、「事実と相反していても全くお構い無し」に収集し、「平気で歪曲して」利用します。
そして、それを指摘されても絶対に謝罪し、改めることはありません。これまで明らかな間違いを謝罪訂正した陰謀論者を私は1人も見たことがありません。
もっと有意義な考え方ができる
最初から結論ありきで論文を読んでも、何も現実を理解できませんし、実用的なアイデアが浮かびません。
それを説明するために一部論文内から抜粋します。
“フェイスマスクを着用せずに採取したサンプルのうち,インフルエンザウイルスとコロナウイルスに感染した被験者の大半は,呼吸器の飛沫やエアロゾル中に検出可能なウイルスを排出しなかったが,ライノウイルスについては,34人中19人(56%)の被験者からエアロゾル中にウイルスが検出された(コロナウイルスでは10人中4人(40%),インフルエンザでは23人中8人(35%)であった)。
呼吸器飛沫やエアロゾル中にウイルスを排出した人は,いずれもウイルス量が少ない傾向にありました(図1)。
G-IIの高い捕集効率(参考文献19)と1回の呼気捕集が30分であったことを考えると,ライノウイルス風邪で報告されているように,主にエアロゾルを介した感染であっても,感染が起こるためには長時間の密接な接触が必要であることを示唆しているのかもしれない(20).また、コロナウイルスとインフルエンザウイルスに感染した人の伝染力には、かなりの不均質性がある可能性が示された。”
以下に要点をまとめ直します。
①感染者の呼気を高い捕集効率で30分間集めても、排出されたウィルス量は少なかった。
②したがって、感染が起こるためには長時間の密接な接触が必要であるかもしれない。
③しかしコロナとインフルに感染した人の伝染力にはかなりの不均質性がある可能性が示された。
ここから示唆できるのは、エアロゾル感染は、室内で、感染者がある程度の時間居続けないと成立しない可能性があるということです。つまり飛沫を防ぐマスクを各個人がしていれば、換気さえ出来ていればエアロゾル感染は起こらないのではないか?ということが考えられます。
逆に言うと、(飛沫ではなく)エアロゾル感染は室内でこそ問題となり、屋外では気にすることではないことが分かります。
画像引用:小野薬品工業株式会社Webサイト
そう考えると、会話で飛沫が飛ぶ距離さえ保っていれば(2m以上)、屋外の活動でマスクをする必要は基本的に無いはずです。
日本人は真面目なので、外で1人で歩いている人、自転車に乗っている人すら、目につく人ほぼ全員がマスクをしています。私は主に高齢者が集まる農作業の集まりに参加していますが、ひとりで農作業、またはご夫婦で農作業をしている人もマスクをしていたりします(本当に真面目だと思います!)。
感染したくない、または、もし自分が感染していた場合に他人に移したくない等の意識でマスクをしているのだと思いますが、科学はこのような状況に対して必要な対策と不要な対策を「客観的に分別する」ためのものです。
1人、もしくは同居人と屋外にいる場合は距離関係なくマスクは必要ではありません。また、他人と2m以上の距離をとり、普通の会話をしているという設定であれば、そこに何人居ようが(例え1万人居たとしても!)、原理的にはマスクは必要ではありません。科学的に考えるとそうなります。
屋内ではエアロゾルが室内に溜まりますので、やはりマスクが必要になります。飛沫の排出と吸入を防ぐことはもちろん、完璧では無いながらエアロゾルも防げることは前回の記事で解説した通りです。(1)
韓国スタバで発生のクラスター、マスク着用の店員は感染せず – Bloomberg
“韓国北部の坡州市で今月、新型コロナウイルスに感染した女性がスターバックスの店舗を訪れた。居合わせた他の顧客27人は数日後、新型コロナ検査で陽性となった。だが4人の従業員は感染を免れた。従業員は全員、マスクを着用していた。“
“昌原ファティマ病院で小児感染症を専門とする医師は、「この事例は、マスクが果たし得る役割について多くを語っている」と指摘。「マスクは100%保護してくれるわけではないかもしれないが、マスクほど有効なものは他にない」と語った。”
韓国のスターバックスで27人も陽性者が出たものの、マスク着用の従業員は感染しなかった事例です。
同時に、屋内では換気をすることが非常に重要となります。
This Is What Happens When We Shelter In Place In Quarantine Without a Mask & Enviroklenz Air Purifier Ventilation System. We Are Feeding The Pandemic Failing With Poor Ventilation #EnviroklenzAirPurifiers for Homes & Schools#OperationBreatheFreshCleanAirpic.twitter.com/8fv7CaySiv
— Step Seven Justice SSJ (@stepseven7) April 22, 2021
↑イメージしやすいシミュレーション
本当はこのようなことが、Vainshelboimや崎谷博征氏が「無症候性の人は他の人に感染・伝播しない」と主張するエビデンスに使われた論文(1) から伝えられるはずでした。
CDCは感染経路を接触よりも空気(飛沫)とガイダンスを変更
これまで紹介してきた研究の重要性を裏付けるように、CDC(疾病対策予防センター)は今年いくつかの重要な声明を出しました。
2月19日:マスクはフィット感を高めることで最大限に効果を上げることが出来ると発表
・感染者と非感染者が、しっかりフィットしたマスクを互いに着用していた場合、非感染者は最大95%もウィルスへの被曝を防ぐことが出来る。
・他の防護策と組み合わせれば、マスクはSARS-CoV-2の拡散を遅らせる非常に有効な手段となる。布製マスクや医療用マスクのフィット感を向上させ、その性能を高めるための革新的な取り組みが注目されています。
という内容の論文が2021年2月19日にCDCより発表されました。(3)
マスクをフィットさせる方法として、サージカルマスクと布マスクの2重マスク、またはマスクの紐を結んで両サイドからの漏れを防ぐノット&タックが試され、実験は行われました。
ノット&タックはこんな付け方です。簡単に出来ます。ただ、私は顔が結構でかいので、若干耳が引っ張られる不快感はあります。
以下のグラフは、普通にサージカルマスクを着用した場合は結び目(-)医療用マスクとして表記されています。暴露源(感染者)と受け手(非感染者)にそれぞれマスクをした場合(+)、しなかった場合(-)で、「受け手(非感染者)にどれだけ粒子が蓄積されたか」の各結果が表示されています。(4)
結果として、サージカルマスクを暴露源(感染者)、受け手(非感染者)が共に普通に着用した場合でも、大幅に受け手の平均累積暴露量が減少しています。そして暴露源(感染者)だけがマスクをした場合、受け手(非感染者)にはかなりの量の粒子が蓄積されてしまっています。これは無症状の人間がマスクをすることに大きな意味があることを示しています。(4)
そして受け手(非感染者)が2重マスクをした場合、暴露源が2重マスクをしていなくとも大幅に暴露を減らしています。暴露源、受け手の双方が2重マスクをした場合は96.4%(SD=0.02)、ノット&タックマスクをした場合は95.9%(SD=0.02)もの累積暴露が減少しています。(4)
4月5日:新型コロナの主な感染経路は接触ではないと発表
4月5日には、以下の声明を出しています。
“利用可能な疫学データや環境感染因子の研究によると、表面感染はSARS-CoV-2の感染拡大の主な経路ではなく、そのリスクは低いと考えられている。人々がSARS-CoV-2に感染する主な経路は、感染性ウイルスを含む呼吸器飛沫に触れることである。”(5)
表面感染とは、ウィルスに汚染された物質を触れた手で、自分の粘膜に触れること、つまり接触感染のことを指します。CDCは、接触感染よりも、呼吸器から排出される飛沫、及びエアロゾルが新型コロナウィルス感染症の主要な感染経路であると発表しました。(5)
5月7日:空気(エアロゾル)感染のリスクを強調
次いで5月7日に、さらなる発表を続けます。
1. 吸入
感染性ウイルスを含む非常に微細な飛沫やエアロゾル粒子を含む空気を吸い込むこと。感染のリスクは、これらの非常に微細な飛沫や粒子の濃度が最も高い感染源から3~6フィート以内で最も高くなります。
2. 粘膜への付着
呼気中の飛沫や粒子に含まれるウイルスが、露出した粘膜に沈着すること(すなわち、咳をされるなどの「飛沫や噴霧」)。感染のリスクは、同様に、これらの呼気の飛沫や粒子の濃度が最も高い感染源の近くで最も高くなります。
3. 接触
ウイルスを含む呼吸器系の呼気液で汚れた手で粘膜に触れたり、ウイルスに汚染された無生物の表面に触れたりすることで感染します。
感染経路に「感染性ウイルスを含む非常に微細な飛沫やエアロゾル粒子を含む空気を吸い込むこと」を強調するようになりました。(6)
そして感染リスクの高いシチュエーションとして、
1. 換気や空気処理が不十分な閉鎖空間では、吐き出された呼気の濃度、特に非常に微細な飛沫やエアロゾル粒子が空間に蓄積される可能性がある。
2. 感染者が身体を動かしたり、声を上げたりしている場合(例:運動、叫び、歌)、呼気が増加する。
3. これらの状態に長時間(通常15分以上)さらされること。
上記3項目を報告し、「換気の悪い室内空間での微細な飛沫やエアロゾル粒子の蓄積」を強調しています。(6)
これまで通り、マスクをしていても3~6フィート(約0.9〜1.8m)以内で感染リスクが高くなるためにソーシャルディスタンスを取る事、接触感染のリスクを避けるために手洗いや手指の消毒が必要なことは変わりません。
変わったことは、適切に換気がなされていない室内では2m以上の距離を取っていても空気(エアロゾル)感染する可能性が高いというアナウンスです。そして換気とマスクの重要性がより強調されています。
1年以上前にはマスクの効果を低く見積もっていたWHOも、これらの科学的根拠をもとに方向転換をしています。
Bloomberg
新型コロナ空気感染の可能性、WHOも認める-科学者の主張受け入れ
2021年5月17日 15:43 JST
1万人野外フェスは許容できるはず
さて、ここまで紹介してきた研究、そしてCDCの発表をもとに考えた場合、マスク着用、距離を保ち、アルコール販売もなしと徹底対策をしている1万人規模の屋外フェスは安全と考えられるでしょうか?
1万人という数だけで反発の声が上がり、気に入らない住民は怒り、またこれが許されるなら飲食店も許容されるはずなどの声が上がりました。
しかし換気の良くない狭い飲食店で、お酒を飲みながら大声で数時間話し続けることと、このフェスの様子とでは、飲食店の方がリスクが高いことも考えられます。屋外ではエアロゾルは拡散していき、空間のウィルス濃度が高まることはありません。近距離での飛沫対策にマスクも着用しています。あとは接触感染に気をつければ、行き帰りの問題をのぞき、少なくともこの現場において、私は許容されるべきものだと考えます。
このマナーの良さは、欧米人には真似が難しい、日本人特有のものでしょう。
この週明けから感染再拡大。ただし死亡者は全く増えていない。(6月1日にはゼロを記録している)
それはワクチンの効果を示すものだと思いますが、それだけでは感染拡大を阻止できません。
屋外でも一定のマナーが必要。マナーさえ守れればビーチで遊ぶのは本当は何も問題ない。 pic.twitter.com/5VEAKwlMcf— 藤原悠馬 (@honoiro2021) June 11, 2021
このリンク先のイギリスのニュースを見ると、日本人のマナーの良さと、イギリス人のマナーの悪さ(人それぞれ違いますが平均的にという話)の差は歴然です。
実際、日本の1万人規模のフェスの後にクラスター発生はなかったと主催者は報告しています。
2021.05.25
JAPAN JAM 2021における集団感染(クラスター)発生はありませんでした。
屋外の飲食がもっと推奨されるべき
次は飲食店について考えてみます。
ニューヨーク市 店先の道路をテラス席に 飲食店を支援 – NHK
“デブラシオ市長は17日、記者会見を開き、収入が大きく落ち込んでいる飲食店を支援するため、一部の道路を通行止めにして、飲食店がテラス席を設けて営業できるエリアを市内47か所に倍増する方針を明らかにしました。”
昨年夏のことですが、大胆な発想が実行されるのはさすがニューヨークだなと思いますし、科学的に考えれば屋外での飲食は屋内よりも遥かに安全度が高くなります。
マスクせず、宣言下で酒を飲んでバーベキュー…市職員2人が感染 – 読売新聞オンライン
日本では屋外でのバーベキューでの感染報告が相次ぎますが、私は屋外の管理された飲食店では逆に起こりにくいことではないかと考えています。飲食店では決まった椅子から動きませんし、テーブルにはアクリル板を置くことができます。消毒の徹底(お客も提供側も)されます。
バーベキューは、先のイギリスのビーチと似たような状況になりがちで、人数は少なくとも開放的になり、距離も近くなります。
具体例としてのエビデンスを出すことはできませんが、人数の問題でもなければ、「飲食」と一括りにするのも間違っていると私は考えています。1万人規模でも管理され、マナーが守られれば原理的には安全を確保できるはずで、少人数のバーベキューやビーチパーティーでも気が緩めば感染拡大になり得えます。
屋内でも換気の状態は設備によって大幅に変わります。人間の直感やイメージと異なり、カラオケボックスの換気は意外と良好のようです。
なかなか難しいものですが、科学的検証をもとに営業許可を進めていくのが合理的な判断だと私は思います。
何もかもダメでは生活も経済も成り立ちません。しかし感染が拡大し続ける限り、規制を強いられます。この時代、国民それぞれが科学的に考えられる能力が求められるはずです。それが出来ないから、感染拡大の後に、緊急事態宣言などで一律で縛られる羽目になっていると私は考えます。
さて話を戻します。この状況で「マスクで低酸素血症を起こし、がんのリスクさえある」などと情報拡散することの愚かさは度を超えているでしょう。Vainshelboimはネイチャーメディスン掲載のNancy H. Lらの論文から誤った結論を導き出しました。後のCDCの発表に繋がる情報がそこにあり、健全なアイデアが出せたにも関わらずです。
そして崎谷博征氏は、ただVainshelboimの論文を何も考えず、リファレンスを読まず、鵜呑みにしているだけでした。タイトルの筋を通っているか否かという話でもなく、根拠がなくとも何でも拡散してしまう素人SNSアカウントと少しも変わらない「子供じみた態度」です。
SARS-COV-2は自然免疫を抑制する
はい、では仕上げの確認をしていきます。
崎谷博征:“そもそも、過去記事でお伝えしたように無症状の人にマスクをすること自体が馬鹿げています。無症状の人の呼気からは、マスク着用してもしなくても、コロナウイルスの飛沫やエアロゾルが検出されません(Respiratory virus shedding in exhaled breath and efficacy of face masks. Nat Med. 2020;26:676–680)。(1) “
多くの「マスクは有害説」を信じる人々は、症状がない人はマスクをする必要がないんだ!と考えています。その一方で、症状がある人はマスクをすることには意義を挟みません。
では症状がない状態でウィルスを排出し、撒き散らしている可能性の科学的根拠を探してみましょう。
ICUに入院した2244人を、バイオバンクの健常人遺伝子と比較すると、インターフェロン受容体の低発現が認められたという研究があります(7)。インターフェロンはウィルスに対抗するために細胞が分泌する重要なタンパク質です。感染後に、重症化するか、軽症、または無症状となるかの境目には、初期のインターフェロン反応が鍵となることが分かりました。
しかしSARS-COV-2はインターフェロンやケモカイン産生を抑制し、自然免疫を抑制してしまうことが分かっています。SARS-COV-1よりも増殖率が高いにも関わらずです(8) (9)。これは無症状(無症候性)感染を成立させるひとつの説明となると同時に、もし感染者の免疫系が勝って全くの無症状に終わったとしても、それまでの間に幾らかのウィルスの増殖を許していることが示唆されます。
多数の研究論文から検証する
新型コロナウィルスが無症状感染となり得る生化学的、分子的なメカニズムの一つをご紹介しました。次に、検査や実際の発症を分析した研究を多数つなぎ合わせて考察していきます。多数の研究が一貫した結果を出していれば、それは妥当性が高いということになりますからね。
Xi He et al.
“Temporal dynamics in viral shedding and transmissibility of COVID-19”
(COVID-19のウイルス排出と伝染性の時間的ダイナミクス)”
Nat Med. 2020 May;26(5):672-675. (10)
94人の患者から、発症から発症後 32 日までの合計414の咽頭スワブ(ぬぐい液)が収集されました。発症直後に高いウイルス量を検出し、その後約21日目に検出限界に向けて徐々に減少しました。性別、年齢層、疾患の重症度間でウイルス量に明らかな違いはありませんでした。
症状発現時に咽頭スワブ中のウイルス量が最も高くなることを確認し,感染力は症状発現時またはその前にピークに達すると推測した。分析結果は、ウイルス排出は最初の症状が現れる5〜6日前に始まる可能性があると示しました。
Yu Wan et al.
“Reduction of secondary transmission of SARS-CoV-2 in households by face mask use, disinfection and social distancing: a cohort study in Beijing, China. “
(フェイスマスクの使用、消毒、社会的距離による家庭でのSARS-CoV-2の二次感染の減少:中国、北京でのコホート研究)
BMJ Glob Health. 2020 May;5(5):e002794. (11)
中国・北京において、124家族、335人を対象に、家族内での二次感染が調査(後ろ向き研究)されました。二次感染の予測因子として、一次症例、家族と接触者の特徴と習慣、家庭の衛生習慣が分析されました。
世帯全体の二次感染率は23% でした。フェイスマスクは79%の効果があり、消毒は77%の感染予防効果がありましたが、家庭で頻繁に接触すると感染のリスクが18倍になり、初発患者の下痢はリスクが4倍になりました。結果は、COVID-19患者の発症前の感染性の重要性を示しており、発病後にマスクを着用しても保護されないことを示しました。
結論として、症状発現前の感染リスクが最も高いことを確認し、COVID-19の予防にマスクの使用、消毒、ソーシャルディスタンスの取り方が有効であることを初めて証明した。また、糞便感染の証拠も見つかった。
この2つの研究論文から、ウィルス排出は発症の数日前から始まっており、さらに家庭内という人と人の距離がもっとも近くなる場所で、無症状者からの2次感染が発生していることが分かります。
Yu Wanらの中国での後ろ向き研究では、家庭内でのマスク着用が79%もの感染を予防しており、それは消毒をわずかに上回る効果でした。これはCDCの新たな見解と、前回の記事で紹介したSARSのコクラン・レヴュー(17) とも一致する結果です。
そして発症後のマスク着用では感染を防げないことも指摘されています。頻繁な接触が感染リスクを18倍にも上昇させているのは、近距離での飛沫暴露の影響力の大きさを示しているでしょう。
だからと言って家庭内で接触禁止!マスク着用!なんていうのはあまりに非現実的ですから、これまでに分かっている科学的根拠を元にして、仕事などでハイリスク環境にいる時は効果の高い方法でマスクを着用すること、帰宅後に手洗いうがいを欠かさないこと、家の換気を良くすることなどで対応していくのが現実的です。
David O Freedman et al.
“In-flight transmission of SARS-CoV-2: a review of the attack rates and available data on the efficacy of face masks”
(SARS-CoV-2の機内感染:フェイスマスクの有効性に関する攻撃率と利用可能なデータのレビュー)”
J Travel Med. 2020 Dec 23;27(8):taaa178. (12)
飛行機内の感染の調査です。マスクの着用が義務付けられておらず、ほとんど着用が行われていなかった3つのフライトでは、大量の感染が発生したことがわかりました。
対照的に、厳格なマスク着用を実施したフライトでは、到着時にCOVID-19の陽性反応が出た25人が含まれていたにもかかわらず、感染の可能性があったのは2件のみで、そのうちの1件は5人の指標となる症例者の近くに座っていた乗客によるものでした。
これも、これまで説明してきた事としっかり辻褄が合う事例ですね。先の北京の研究と同様に、「近距離+換気の悪い空間」で感染が発生しています。そしてマスクは着用者を保護し、無症状の感染者からのウィルス排出を減らしていたでしょう。
Enrico Lavezzo et al.
“Suppression of a SARS-CoV-2 outbreak in the Italian municipality of Vo'”
(イタリア・ヴォーにおけるSARS-CoV-2感染症の抑制)
Nature. 2020 Aug;584(7821):425-429. (13)
イタリアで最初の COVID-19関連の死亡者が発生したヴェネト州のヴォー(人口3275)では町全体が14日間封鎖されました。2回の調査で、2812人と2343人の研究参加者から鼻咽頭スワブを収集しました。これは人口のそれぞれ85.9%と71.5%に相当します。
最初の調査でテストされた2812人の参加者のうち合計73人が陽性判定で、うち29名(39.7%)は無症状でした。2回目の調査では29名の陽性者のうち、13名(44.8%)が無症状でした。約4割が無症状であったことは、2回の(計5155回)PCR検査で一致しました。
症状の有無に関わらず陽性者は隔離され、ヴォーでの感染は数週間以内に収束しました。
これは一定数の無症状感染者が発生することのエビデンスとなります。また都市封鎖、徹底的なPCR検査、症状の有無に関わらない陽性者の隔離が感染拡大を防ぎました。小さな町だから出来たことですが、台湾の成功例と似たところがありますね。
Daniel P Oran et al.
“The Proportion of SARS-CoV-2 Infections That Are Asymptomatic : A Systematic Review”
(無症状のSARS-CoV-2感染者の割合:システマティックレビュー)
Ann Intern Med. 2021 May;174(5):655-662. (14)
61件の適格な研究と報告が特定され、そのうち43件は鼻咽頭スワブのPCR検査を使用して現在のSARS-CoV-2感染を検出し、18件は抗体検査を使用して現在または以前の感染を検出しました。症状の進行に関する情報を報告した縦断的データを使用した14件の研究では、検査で陽性となったものの検査時に症状がなかった人の4分の3近くが無症状のままでした。最も質の高いエビデンスは、イギリス ( n = 365,104 ) とスペイン ( n = 61,075) の全国的な代表的な血清調査から得られたものであり、SARS-CoV-2 感染の少なくとも3分の 1が無症候性であることを示唆しました。
こちらは先月出版された無症状感染に関する61件の研究を分析したシステマティック・レビューです。少なくとも新型コロナウィルス感染症の1/3が無症候性であると結論付けています。
このくらいで十分でしょうか。読み切れませんし、紹介しきれませんが、無症状感染の証拠を広範囲にまとめたレビューもありますし(15)、今年の3月に出版されたメタアナリシスでは「SARS-CoV-2感染者の4分の1は、感染期間中、無症状のままであることがわかった」と結論付けています(16) 。
そもそもの話として、もし無症状者が感染拡大をしていないのなら、ここまでの世界的な騒動になっています。感染者全員に症状が出ていたら、隔離するのは簡単で、全世界的なパンデミックにはならなかったでしょう。
だからこそ、出来る限りのことをやりましょうという話です。ワクチンのような副反応はないし、営業自粛やロックダウンに比べたらマスクの着用くらいは特に何でもないことのはずですが、なぜ虚偽情報を拡散してまでヒステリーを起こしているのか、理解不能です。
次回予告(最終回)
崎谷博征氏の1個のフェイスブックと、そのエビデンスのVainshelboimの撤回論文(Medical Hypotheses掲載 ←皆さん覚えてますかね、、、笑 詳細はその1)1個からどこまで掘り下げてんねん!!と自分にツッコミを入れる他ないという現状ですが、ここまでやってこそ、陰謀論者、コロナ否認主義、反ワクチン派にカテゴライズされる人々の情報は「ほぼ信用ならない」と確信が持てるのだと、私は皆さんに伝えたいです。
体制側(CDC、WHO)が発表することは、科学的な研究の積み重ねを反映したものです。この連載で、それを理解してもらえたら嬉しいですね。エビデンスをまとめながら説明するのは、本当に苦労します(泣)科学そのものは非常に率直で有用なものであると、ぜひ理解して頂ければと願っています。
CDCもWHOも、最初っからマスクの重要性を予期しとけよ(特にWHO)!とツッコミたい気持ちはあります。WHOの初期のマスク軽視がVainshelboimのような人間を生み出した要因のひとつとなっているのは否めないので、世界の公衆衛生に莫大な影響を与える立場なのに間抜けだなとも思います。欧米では日本よりも遥かにマスクに対する反発が強く、マスクをする習慣も元々なく、強く言えなかったのかもしれません。
ま、私は新型コロナウィルス感染症そのものを軽視していたので、偉そうなことは言えません、、、(笑)反省して分析と説明を続けるのみです。
Vainshelboimによるマスクは危険論文のリファレンス26番まで確認してきました。リファレンスは67番まであるので、また半分にも来ていませんが、ここでやめます。マスクに関してはもうこれ以上の説明は不要ですよね??
次回、総まとめという感じで最終回としたいと思います。
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「マスク有害論はヒステリー」〜崎谷博征氏、マスクが危険って本当ですか?最終回〜 **
リファレンス(参考文献、website)
(1) Nancy H. L. et al.
“Respiratory virus shedding in exhaled breath and efficacy of face masks.”
(呼気中のウイルスの排出量とフェイスマスクの有効性)
Nat Med. 2020 May;26(5):676-680.
(2) Leonard A. Mermel
“Respiratory protection for healthcare workers caring for COVID-19 patients”
(COVID-19患者をケアする医療従事者のための呼吸器保護具)
Infect Control Hosp Epidemiol. 2020 Apr 23 : 1–2.
(3) John T Brooks, et al.
“Maximizing Fit for Cloth and Medical Procedure Masks to Improve Performance and Reduce SARS-CoV-2 Transmission and Exposure, 2021”
(性能を向上させ、SARS-CoV-2の感染と暴露を低減するために、布製および医療用処置マスクのフィット感を最大限に高める, 2021年)
MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2021 Feb 19;70(7):254-257.
(4) 矢野邦夫. CDC Watch, 2021 Feb : 182, 株式会社メディコン
(5) Centers for Disease Control and Prevention
“Science Brief: SARS-CoV-2 and Surface (Fomite) Transmission for Indoor Community Environments”
(サイエンス・ブリーフ 室内コミュニティ環境におけるSARS-CoV-2と表面(フォムライト)感染)
Updated Apr. 5, 2021
(6) Centers for Disease Control and Prevention
“Scientific Brief: SARS-CoV-2 Transmission”
(科学的概要: SARS-CoV-2 感染)
Updated May. 7, 2021
(7) Erola Pairo-Castineira, et al.
“Genetic mechanisms of critical illness in COVID-19”
(COVID-19における重症化の遺伝的メカニズム)
Nature. 2021 Mar;591(7848):92-98.
(8) Hongjie Xia, et al.
“Evasion of Type I Interferon by SARS-CoV-2”
(SARS-CoV-2によるタイプIインターフェロンの回避)
Cell Rep. 2020 Oct 6;33(1):108234.
(9) Hin Chu et al.
“Comparative Replication and Immune Activation Profiles of SARS-CoV-2 and SARS-CoV in Human Lungs: An Ex Vivo Study With Implications for the Pathogenesis of COVID-19”
(ヒト肺におけるSARS-CoV-2とSARS-CoVの複製および免疫活性化プロファイルの比較。COVID-19の病原性を示唆する生体外での研究)
Clin Infect Dis. 2020 Sep 12;71(6):1400-1409.
(10) Xi He et al.
“Temporal dynamics in viral shedding and transmissibility of COVID-19”
(COVID-19のウイルス排出と伝染性の時間的ダイナミクス)”
Nat Med. 2020 May;26(5):672-675.
(11) Yu Wan et al.
“Reduction of secondary transmission of SARS-CoV-2 in households by face mask use, disinfection and social distancing: a cohort study in Beijing, China. “
(フェイスマスクの使用、消毒、社会的距離による家庭でのSARS-CoV-2の二次感染の減少:中国、北京でのコホート研究)
BMJ Glob Health. 2020 May;5(5):e002794.
(12) David O Freedman et al.
“In-flight transmission of SARS-CoV-2: a review of the attack rates and available data on the efficacy of face masks”
(SARS-CoV-2の機内感染:フェイスマスクの有効性に関する攻撃率と利用可能なデータのレビュー)”
J Travel Med. 2020 Dec 23;27(8):taaa178.
(13) Enrico Lavezzo et al.
“Suppression of a SARS-CoV-2 outbreak in the Italian municipality of Vo'”
(イタリア・ヴォーにおけるSARS-CoV-2感染症の抑制)
Nature. 2020 Aug;584(7821):425-429.
(14) Daniel P Oran et al.
“The Proportion of SARS-CoV-2 Infections That Are Asymptomatic : A Systematic Review”
(無症状のSARS-CoV-2感染者の割合:システマティックレビュー)
Ann Intern Med. 2021 May;174(5):655-662.
(15) Hanalise V Huff et al.
“Asymptomatic Transmission During the Coronavirus Disease 2019 Pandemic and Implications for Public Health Strategies”
(コロナウイルス感染症2019年パンデミック時の無症候性感染と公衆衛生戦略への示唆)
Clin Infect Dis. 2020 Dec 17;71(10):2752-2756.
(16) Muluneh Alene et al.
“Magnitude of asymptomatic COVID-19 cases throughout the course of infection: A systematic review and meta-analysis”
(感染過程における無症候性COVID-19症例の大きさ。システマティックレビューとメタアナリシス)
PLoS One. 2021 Mar 23;16(3):e0249090.
(17) Tom Jefferson et al. “Physical interventions to interrupt or reduce the spread of respiratory viruses”
(呼吸器系ウイルスの拡散を阻止または軽減するための物理的介入)
Cochrane Database Syst Rev. 2011 Jul 6;2011(7):CD006207.
本間真二郎医師(小児科医)が「mRNAワクチンは全身に成分が拡散し、人間のゲノムに組み込みが起こり、その細胞は生存して問題になる」というので科学的論議を申し込みましたが「これ以上コメントするとブロックするぞ」となってしまいました。https://t.co/s9ByBLWKFn pic.twitter.com/wOywIk1msZ
— 藤原悠馬 (@honoiro2021) June 9, 2021
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