こんにちは。本日は天体や感受点を結ぶ角度「アスペクト」についてご説明します。
まず、最初の方で書き忘れていた、サインを最もマクロな枠組みで仕分ける2分類(ジェンダー)について説明します。
サインは、男性星座(ドライと表現される)と女性星座(ウェットと表現される)に分類されます。
男性星座は、感情よりも論理的な客観性を好む、サバサバしてドライな性格を生みやすいと。
女性星座は、現実的に感じられることを重要視し、感情を大事にして、しっとりした性格を生みやすい、といった所でしょうか。
一般的に、男性同士、女性同士のサインの方が共感を生みやすいと言われます。
男性星座は、火と風のエレメント、女性星座は、土と水のエレメントが該当します。男性星座を昼の星座、女性星座を夜の星座と呼んだりもします。
もうひとつのサインの性格を分けるのが3区分(クオリティ)でしたね。
2分類(ジェンダー)、3区分(クオリティ)、4元素(エレメント)の3つの性質のバランスは、個人の性格に大きく影響を与えます。
アスペクトとは、この天体同士を結んでいる、赤と青と緑の点線です。チャート上に、天体同士が特定の角度で配置されている場合、ラインが引かれて表示されます。
そのラインで結ばれた天体やアセンダントなどの感受点は、角度によって特殊な影響力を持つようになります。
先に紹介したastro.comでは、チャートを作成すると下の方にこのような記号の記載があると思います。
アスペクトって種類がたくさんあるのですが、上記6種の「メジャーアスペクト」と呼ばれるものを覚えておけば、基本的にはOKじゃないかと。
では順番に6つのアスペクトを確認していきたいと思います。
アスペクトは、サインの位置と、サインの性質と共に覚えるとわかりやすいです。
12サインは、360度の中でこんな配置になってます。ごめんなさい、作った後に気が付いたんだけどこれ牡羊座からサインの流れが右回りになってまして、一般的な表示と逆になってます。それでも理解は一緒なので、これで説明させていただきます。
牡羊座から右回りに
- エレメント(4元素)は、火、土、風、水の順番
- クオリティ(3区分)は、活動、不動、柔軟の順番
- ジェンダー(2分類)は、男性、女性の交互
に配置されています。
円の中心の正三角形、これは同じエレメント同士が繋がってますね。
そして度数ごとに共通した組み合わせになります。
これをですね、比喩表現になりますが、実際の人を想像してタッグを組んだ場合にどうなるかと考えてみれば分かりやすいです。
男同士、女同士、活動的なもの同士、活動的な性格と柔軟な性格がタッグを組めばどうなるか?
そんなことを考えながらアスペクトとその作用を覚えていきましょう。
トライン(120度)
まず正三角形の頂点を結ぶ、トライン(120度)ですね。
基本的に、男と女は感性が違います。
男性同士、女性同士の方が共感しやすいです。
しかもエレメントも一緒であれば、かなり意思疎通はスムースです。
考え方が一緒ですからね。
なのでトラインの関係は、協調的に二つの天体が力を発揮できます。
協調的に、リラックスして力を発揮できるアスペクトを「ソフトアスペクト」と言って、青線で表示されます。
オポジット(180度)
オポジット(180度)ではどうでしょう。
男性同士で、活動的な性格のもの同士ですが、エレメントが違います。
それゆえに論議を交わすことになりますが、同じ活動的なテンションの持ち主同士、同じドライ(男性)な思考を持つもの同士ですので、ゴールは同じところを目指しやすいですし、似た者同士なので強い推進力を持てます。
オポジットは少々のストレスはありますが、強い力を生み出せる関係です。このようなスムース&リラックスではなく、幾らかのぶつかり合いを抱えることになるアスペクトを「ハードアスペクト」と呼び、赤線で示されます。
セクスタイル(60度)
セクスタイル(60度)は男性同士ですが、区分(クオリティ)が異なります。マクロな視点では、サインの性格を一番大きく分けるのは2分類(ジェンダー)です。そこが一緒なので協調的ですし、柔軟であったり頑固であったり、違うもの同士の方が、ぶつかり合いもあなく生産的に仕事が進みます。セクスタイルはソフトアスペクトになります。
スクエア(90度)
スクエア(90度)は、同じ活動、不動、柔軟の性格を持つのですが、性別が違います。
似た者同士でありながらも男と女。夫婦関係では、いつもいつも仲良しというわけにはいかない間柄でしょう(笑)干渉的になって喧嘩しがちです。
しかし、もし協力しあえれば大きな力を生み出します。スクエアはストレスや葛藤が多くなり、不安定な関係になりますが、噛み合った時には超えられない壁を越えることができる。そんな関係のアスペクトになります。
コンジャンクション(0度)
これは同じサイン内で重なります。完全な似た者同士が集まるわけでして、それが吉と出るか凶と出るかは状況次第と言ったところです。あんまりひとつの性質が強くなってもtoo muchになりますから、基本的にはハードアスペクトに分類されています。
しかしちょうどよく協力しあえば、もちろん同じ性質なので阿吽の呼吸で力を発揮します。コンジャンクションは最も天体同士の力が最大限に発揮されながら融合しやすいアスペクトです。従ってソフトアスペクトと捉えるケースもあります。
インコンジャンクト(150度)
クインカンクスとも呼ばれます。これは、何もかも違うもの同士のタッグです。ですからぶつかり合うこともあまり無いのですが、協力し合うにはかなりの努力が必要です。しかし異なるものが上手く手を握ることができれば、大きな収穫が得られます。緑点線で示されますが、どちらかと言うとハードアスペクト的な意味合いになるのだと思います。
以上6種類のメジャーアスペクトをご紹介いたしました。トップ画像でも、全体像をご確認ください。
オーブ(許容範囲)
実際の天体では、ここにオーブが加味されます。アスペクトの許容範囲のことで、例えばスクエアであれば、ぴったり90度でなくとも、84度の角度でも影響があるとみなしてホロスコープを読んでいきます。オーブの幅はアスペクトによって4〜6度までです。オーブが小さいほど、よりアスペクトの影響は大きくなると考えられます。
ここではサインで説明したのですが、実際の天体では度数やオーブによってトラインでもエレメントが違うもの同士が結びついたりします。
〜複合アスペクト〜
天体2つの繋がりでなく、3つ以上のアスペクトが複合体を成すこともあります。少しだけ紹介します。
グランドトライン
基本的には同じエレメント3つがトラインで正三角形を作ります。大きな幸運や恵まれた環境をあらわすことが多く、現状に甘んじて努力ができなくなることもあるそうです。
ヨッド(ヨード)
セクスタイルとインコンジャンクトによって形成される二等辺三角形。異なるエレメントで、底辺側と頂点側で違うジェンダーになり、区分は3つ異なった組み合わせです。宿命的な困難を暗示しますが、自分を鍛えることで大きな才能が開花することもあるそうです。
他にも色々ありますので、興味があればこちらなど参照にしていただければ。アスペクトの意味は、ここに書いた以外にも色々あります。
さて、ここで僕のチャートでアスペクトの影響を見てみます。
特徴的なのは、月にかかる強いアスペクトの多さです。
冥王星、土星 × 月 オポジション(180°)
これ自分の人格形成の中でもかなり効いちゃってるよな〜という要素です。
まず土星がオーブ1°でかなりシャープに月へオポジットしてます。土星って制限や努力を与える天体で、これが娯楽、自己表現、喜びなどがテーマの5ハウスの月へ正面切って結ばれてますので、うわーっとテンション高く喜びの感情を爆発させたり、娯楽に溺れることって、僕はほとんど無いです。
そして「努力しない自分はゴミ同然」くらいに思ってます。なんていうと苦しそうに思えるかもしれませんが、これが平常運転なので、なんとも思ってません。メタトロンで診察しても、だいたい「忍耐」という感情が上位に出ます。でも、この忍耐によって自分は救われているよなぁとも感じます。
月のサインは、五感を司る食が大好きな牡牛座です。そこへかかる土星の抑圧的な影響もあって、僕は9年間というベジタリアンライフを特に苦とも思わず続けていたのかもしれません。
そして冥王星です。こちらもオーブ2°でがっつり月にオポジット。
冥王星って、「極限を越える」という力があって、最も地球から遠い星ゆえに非常にコントロールが効きにくいと言われています。これが心の拠り所であったり、欲求である月と強く、タフな結ばれ方をしてますので、ありふれた生き方など全く求めないのも致し方ないかと思います。
緊急事態や予期しない展開が身に降りかかる時に、ああしんどい……と思う一方で、心の底からエネルギーが湧いてくるような気がするのは、冥王星の影響によるものかもしれません。月と冥王星のオポジットは集中力や洞察力も与えると言われており、その恩恵も受けていると感じます。
で、冥王星と土星はコンジャンクション(オーブ3°)してますので、その作用も増強しあっています。オポジットには「外界へ働きかける」という働きが、冥王星には「関わった相手を強制的に変化させる」という力があります。なんだか昔から影響力が強くて、いろんな人の人生に自分の意図しないところで変化を与え続けてきてます。
自己表現がテーマの5ハウスの月に厳しく土星がオポジットしているので、見かけ上はかなり普通の人だと思います。自分の関心のないことだと、かなり無口ですし。ただ長く付き合いを重ねていくと「あんたみたいな人なかなかおらへんわ」とよく言われるような、外への影響力の強さが出てくる人格だと思います。
また月はリラックスを表しますから、ここに緊張、葛藤、対立を生む冥王星が強く絡んでいると、なかなかリラックスできません。唯一リラックスできるのは、お酒を飲んだ時だけです(笑)
昔からずっと「完全なリラックス状態へ自分を持っていくのが難しい」思い続けてきたのですが、ホロスコープによって理由を納得できました。今は冥王星と土星の力を良い感じに扱うことが出来るようになってきたと思っていて、とにかくもっとやれ!限界を超えろ!努力しろ!と指令がくる事に対して、時間があったら仕事か勉強か、何か有意義なことをするという生活スタイルが、むしろ自分の心の安らぎになっているような所はあります。まあやりすぎて、疲れて絶望的になってる瞬間もよくありますけど(笑)
月、MC、木星のヨッド
これは「宿命的な困難を暗示しますが、自分を鍛えることで大きな才能が開花することもある」という複合アスペクトですね。
他には、「常に物足りなさを感じ、徹底的に探究しようとする。何かを発見しても、この程度のものじゃないと思い、さらに探究する。」といった性格を与えるようです。
いやもう、そのマインドは先の土星と冥王星との合わせ技だと思いますけど、常に持ってます。
イチロー選手はヨッドがチャート内に3つもあります。(イチローのホロスコープ)
月を頂点に、MC(社会的な役割)と木星(発展/拡大/リラックスなど)が底辺を組んでます。木星の意味をどう捉えるかですけど、サインは蠍座ですからね。どこまでも追求しろと、そして社会に還元しろと、言われているような気がします。
というわけで僕のホロスコープチャートよりアスペクトの解説でした。
紹介した月に絡んでいるアスペクトは、全てストレスを生むハードアスペクトです。これだけ月に、しかも土星、冥王星、ヨッドという力強い天体と複合アスペクトが絡んでいると、しんどいと思う方もかなり多いのだと思います。
いや本当に取り憑かれていると時折思うんです。なんで膨大な時間をかけて、毎日夜中まで目が痛え…とか言いながらホロスコープの記事を書いているのか(笑)
生産性のなさも極限を超えてえます。妻が悦子じゃなければ、確実に怒られているでしょう。
これ終わったら終わったで、だいぶ遅れた分を取り返そうと、今度は膨大なホルモンに関する論文を読み始めるんでしょうし。自分も正直しんどいんですよ(笑)
しかしこうさせてしまうのは、アセンダントが射手座という知的好奇心旺盛で、楽観的なサインのなせる技なのかなと。アセンダントが山羊座だったら、まずこんなことしないでしょう。生化学にしっかり集中して、生化学講師としての基盤を固めていると思います。
このような有様を「アセンダントと月が暴走して、太陽がちゃんと役割を果たしていない」状態といいます。
結構あるあるですので、皆様も気をつけてくださいませm(_ _)m 笑
症状と食事を読み解く生化学セミナー
〜2018年秋のスケジュール〜
10月13日(土)14日(日)
大阪:お気軽会議室 堺筋本町
10月27日(土)28日(日)
名古屋:自然の薬箱千種駅前店Learning Room(8F)
11月23日(金/祝)24日(土)
東京:八重洲藤山ビル 2階「ふれあいセミナールーム八重洲④」