小山田さんはブラック・ジョークの達人です(残虐ギターの謎を解く)

 

小山田さんは、お笑い芸人にも一目置かれるユーモアのセンスの持ち主なんですよ。

参照:『バズリズム』コーネリアス出演回 観ました

 

コーネリアスの大ファン、バカリズム。(このコントおもろいです)

 

そりゃ幼少期に「カリキュラマシーン」から洗礼を受け取った人ですからね(前回記事参照のこと)

 

今日は、そういう話です!(なんのこっちゃ 笑)

 

ちなみに、バカリズムの番組で「いじめを武勇伝として語っている」という情報は、かなり悪質なデマなので御用心を。

 


 

本日は、小山田圭吾が入院中の末期癌患者を「また死んだw」と嘲笑したというニュースについて検証していきます。

↑ツイッター速報。

 

↑切り取られた文章の拡散。

 

どんなタイプの情報でも、この手の「テキスト切り取り」は絶対に信用しないようにしましょう。

必ず恣意的に編集されています。

 

↑東スポweb。このツイ主のKダブシャインについてはあとで言及します。

 

↑東スポ紙媒体。ここまでやられると逆に清々しいです

 

元ネタとなっているインタビューは「月刊GiGS  1996年2月号」に掲載されています。

こちらは古本屋で原本を入手致しました。

 

全文写真を転載しますので、しっかり検証していきましょう。

 


 

ここまでの小山田圭吾さん関連記事一覧(★★をクリックしてください)

  1. 善悪は常に表裏一体 (小山田圭吾さんのいじめ問題より)★★
  2. 小山田圭吾さんが『月刊カドカワ』でもいじめ自慢? ★★
  3. 好意的な関心を持って初めて理解できることがある(小山田圭吾さん91年のインタビューより)★★

 


 

—目次—

  1. 月刊GiGS 1996年2月号「カスタムギター大作戦 featuring コーネリアス」の残虐ギター(?)全文
  2. 最愛のギターとの思い出話がメインストーリー
  3. 小山田さんのブラック・ジョークは一流である
  4. 露悪的な態度が最高潮になった69⚡︎96(2nd album)前後の期間
  5. デビルマンと猿の惑星からの影響
  6. 月刊GiGS 96年2月号の結論

 


 

まずはニュース(東スポ)から該当部分を引用します。

 

東スポweb
辞任の小山田圭吾に〝極悪前科〟 今度は重病患者を嘲笑インタビュー
2021年07月20日 11時30分

 

“実は問題となったいじめ自慢インタビューのほかにも、小山田には〝前科〟があった。1996年発売の「月刊ギグス」2月号(シンコーミュージック・エンタテイメント)のインタビューで、「フリッパーズ・ギター」としてデビューする直前の出来事として、入院した時の話をしていた。友人と一緒になって病室でギターを弾いて騒いでいたという。

「ふたりとも寝ないから、夜中にガンガンやってると、癌の末期患者の人とかの呻き声が『ウーッ』とかって聞こえて来る(笑)」と、なぜか末期がんの人を笑う。

 さらに、「機械につながってるんだよ、そういう人とかって。『ピーン、ピーン』とかいう機械みたいなのがあって、夜中に『ピー!』とかって音が反応するの(笑)。それで『ああ、今日もまたひとり死んだ』とか言って(笑)。『夜中にあんたたちがギター弾いているからだ』って看護婦さんに怒られた(笑)」と死の瞬間も笑っていたという。

 小山田はこのエピソードを「心暖まる話だよね」と語りだす露悪性も発揮していた。いじめや障がい者差別ではないが、高齢者や病気の人へのいたわりはない。”

 

とのことです。まるで、末期がん患者の死を嘲笑うサイコパスみたいです。本当にスポーツ新聞は酷い(笑)

 

これについてGiGSの出版元のシンコーミュージックは、96年時の編集長と、現在の編集部一同が謝罪文を発表しています。

シンコーミュージック
『GiGS1996年2月号』掲載の小山田圭吾氏記事についてのお詫び

 

日刊スポーツもすかさず謝罪をニュースにしました。

日刊スポーツ
小山田圭吾氏「癌の末期患者の人とかの呻き声が」96年掲載雑誌の版元謝罪
[2021年7月21日19時0分]

 

果たして本当に謝罪するような内容だったのでしょうか?

月刊GiGS 1996年2月号「カスタムギター大作戦 featuring コーネリアス」の残虐ギター(?)全文

96年月刊GiGS2月号はp.4〜p.22が小山田圭吾さんの特集ですが、タイトル通りギターの話です。ロックのリスナーではなく、プレイヤー向けの雑誌ですからね。

 

東スポが言うところの「真夜中に残虐ギターをかき鳴らして末期癌患者を嘲笑」に該当するのは、p.6内(下の画像)の「天使か悪魔か?最愛のメイン・ギターPEPEとの思い出」のパート内にあります。

 

東スポが報じた実態は、「全18ページにわたる巻頭特集の中の、1ページに満たない範囲の話の、ごく一部を掘り起こした」ということになります。こんなことが報道の正義としてまかり通ったら大変だと思いますよ。

 

まあとにかく全文を読んでみましょう。以下該当部分を写真で紹介します。

 

ギターの話はまだまだ続きますが、問題とされている部分はここで終わりです。

最愛のギターとの思い出話がメインストーリー

これはロックのプレイヤー向けの雑誌なので、小山田さんの使用してきたギター遍歴のインタビューから始まっています。

その中で、小山田さんがずっと「最愛のメイン・ギター」として語っていたらしい「PEPE」にまつわるストーリーが語られます。

PEPEにまつわるエピソードを、インタビュアーが「優しさに溢れたエピソードがあるんですよね?」と小山田さんに訊ね、小山田さんは「心暖まる話だよね」と返すところから話が展開していきます。

 

実際に心暖まる、もしくは優しさに溢れると表現しても妥当なストーリーは語られています。フリッパーズ・ギターのメジャーデビュー直後に交通事故で小山田さんは入院しました(1989年 / 当時20歳)。その時に、昔一緒にライブをやった仲のバンドメンバーが、「病院は退屈だろう」と小山田さんにギターをプレゼントしてくれたようです。

 

PEPEが贈られた理由は「小さくて軽くて、病院でも弾けるから」かと思われます。

 

“PEPEはそもそもは子供の教育用に開発された小型のガット(ナイロン弦)・ギター。弾きやすく、音もしっかりしているので、セカンド・ギターとしてプロにも人気が高い。”

 

と説明があります。子供用に開発された小型のギターですが、強く弾けばそれなりに大きな音が出るとは思います。

 

ここでいちいち説明しておきますが、ギターを弾くことそのものは病院で正式な許可はされませんが、黙認的に許されていたでしょう。なぜなら、小山田さんは個室に入院していたからですね。個室だとしても、もしドラムセットを持ち込もうとしたら、病院側から「それはちょっと….」となったでしょう。

 

個室でミニ・ギター程度ならという感じで、黙認的に許容されていた行為だと考えてください。大部屋で他の患者がいるのにギターを弾くことは、流石に病院側から止められていたでしょう。ですから、これは個室での話です。

 

携帯電話も、共用の大部屋では通話できません。もしくはすごく小声で使う必要があります。個室では使えますが、大声で話し続けたら、看護師さん達に注意されたり、苦情を受けるでしょう。それと一緒です。

 

「病院でギターを弾く」の状況が掴みづらいと思うので、一応の説明をしました。分かってるわ!という話でしたらすみません。

 

入院中、小山田さんはブライアン・バートン・ルイス(DJ、通訳、タレント等の人)と出会います。

 

小山田さんが気に入りそうなセンスの人かなと。

 

ブライアンは小山田さんと出会ったことをきっかけに、音楽業界に入ったようです(小山田さんは過去たくさんの人達に活躍のチャンスを提供している気がします)。

 

で、このPEPEに関するエピソードは、コーネリアスの当時の最新作「69⚡︎96」に、入院中に出会ったブライアンがDJと詩の共作者(ほぼ全曲)として参加しているので、インタビュー用に選ばれたストーリーだと思われます。

 

当時「ギター教えて」と小山田さんと接触したブライアンに、彼の好きなハードロックやメタルを弾いてあげたら大喜びで、そこから夜中でもギターをガンガン弾くという盛り上がりに至ります。

 

まあ、これは迷惑を考えるべき話ではありますが、あくまでギターが弾かれている場所は個室です。ちなみに、小山田さんが20歳、ブライアンが16か17歳の時の出来事です。

 

病院や患者さんに迷惑をかけているので反省すべきことではありますが、若い時の他人の些細な悪ふざけを掘り起こした週刊誌をネタに、「胸糞」や「冷酷」と、集団でたった1人を蔑む奴らこそが間違いなく胸糞で冷酷だし、恥ずかしい卑怯者だと私は考えます。

 

まあ冒頭に貼ったツイ主であれば、芸術的センスのかけらもないアパレル販売で儲けようとしている自称メンヘラと、社会問題に言及する正義の味方風の偽善者ラッパーのことです。

 

人は自分のことをすぐ棚に上げてしまうという一例を、Kダブシャイン(キングギドラ)のリリック(詩)から紹介します。

リアルにやる / キングギドラ

俺は小さな頃マジ病弱で いつもなるの夢見てた小学生

死ぬの怖くて 祈ってた毎晩 再三感じてた疎外感

どっかで見たツラ 見てはイタズラ 暇すら無くもうひたすら

ハンパ無くナマイキな問題児 ルール論外視した恩返し

どんなにしてもうちは母子家庭 ディスされ方も少しじゃねえ

だって金持ってねえし 家も狭え 周りと同じじゃ無え親父

朝近くでリムジン乗ってた貴婦人 見て感じた理不尽

高層ビルディング前横断し 悪いことばっか相談し

盗難品現金と交換し 踊らされてた評判に

そう感じそのうち知った矛盾 見た社会のクズ極めて不純

全て強者が弱者を支配 ほとんどのヤツには八百長試合

その下手な芝居ファック偽善者 だから俺らはラップしてんだ

どこ相手にしてもリアルに言う これがギドラが真剣にやる理由

 

このリリックはタイトル通り、Kダブの人生リアルストーリーを表現しているのでしょう。

 

東スポの記事をシェアしながら小山田さんを冷酷者扱いして、盗難品を現金と交換してた自分の罪は堂々とイノセントってツッコミどころが満載ですよ(笑)

 

強者が弱者を支配して八百長試合どころか、ネットのイジメに加担する下手な芝居ファック偽善者はお前だろクソジジィと言いたいところです。

 

と、私の雑言をいちいち皆さんに伝えたいだけではなくて、これは小山田さんがここまでのバッシングを受けることになった理由における重要なヒントを含んでいるんですね。

 

それは、Kダブのように母子家庭で貧乏した人間には、いかにも裕福そうなフリッパーズ・ギターとか渋谷系って、妬みや批判の対象になる、ということです。

 

小山田さんも両親は子供時代に離婚しているらしいので実はKダブと同じく母子家庭なのですが、貧しいストリート育ちにとって、上流階級は妬み、批判の対象になってしまうという構図でしょう。

 

上流階級で血も汗も涙も出ないように見えても、意外と苦労してることもあったりするかと思いますけどね。

 

小山田さんのブラック・ジョークは一流である

さて話を戻します。

以下、問題とされている記述です。

 

これは上級のブラック・ジョークなので、分からない人には全く分からないと思います……

 

まず「心暖まる話だよね」から、友人から入院中の退屈を想ってミニ・ギターのPEPEをプレゼントしてくれた「心暖まる実話」が展開されます。ここまでは普通の流れ。

 

しかし退屈な入院ライフで悪友的なブライアンと出会ってしまったが最後、友の優しさが詰まったギターを使って盛り上がりすぎてしまい、隣室で死にゆく人々の人生最期を、ブラックサバスの「パラノイド」であの世へ送ってしまったという「オチ」で締め括られています。

 

パラノイド / ブラック・サバス

 

パラノイドの意味を英辞郎でひいてみます。

  1. 《病理》〔精神病理学の〕偏執症(患者)の
  2. 偏執性の、被害妄想の[を持った]、こだわり過ぎの

 

パラノイド=偏執病患者ですが、wikipediaから意味を一部抜粋します。

 

“偏執病(へんしゅうびょう、偏執症)、パラノイア(英: paranoia)は、 不安や恐怖の影響を強く受けており、他人が常に自分を批判しているという妄想を抱くものを指す[1]。妄想性パーソナリティ障害の一種。

自らを神か、或いは運命などにより選ばれた、特別・特殊な人間であると信じたり(誇大性)、根拠が極めて薄弱にもかかわらず、隣人に攻撃を受けている、受けようと仕掛けられている、などといった異常な被害妄想に囚われるが、強い妄想を抱いている、という点以外では人格や職業能力面において常人と変わらない点が特徴。”

 

そして、小山田さんとブライアンは「(患者が死んだのは)夜中にあんたたちがギター弾いてるからだ」と看護婦に怒られたと語っています。

 

しかし現実的には、ちょっとギターの音が隣の部屋から聞こえてきたことが、患者の死因になるはずがありません。

 

つまり。

 

看護婦や患者が「お前らのギターのせいで死んだ」被害妄想をしていると設定して、ブラック・サバスのパラノイア(被害妄想)にかけたブラック・ジョークなんですね。

 

ですから、心暖まる友情ギター・エピソードのはずが、実は極悪ギター・エピソードだったというオチで締め括られています。

 

パラノイアの歌詞は、最後このように締めくくられます。

 

“I tell you to enjoy life, I wish I could. But it’s too late.”

“お前は人生を楽しんでくれ。俺もそうしたかったけど、もう手遅れだ。”

 

被害妄想云々は抜きにして、「人生の最期を迎える患者の心境を想像し、パラノイアの歌詞にかけ、比喩表現的にネタにした」とも言えるかもしれません。いずれにしてもブラック・ジョークです。

 

ブラック(黒い)・サバス(安息日)だけに……(笑)

 

いや、これ正直けっこう面白いネタなんですよ(笑)フリからオチまでよく考えられてます。小山田さん、ギャグセンスあるわ〜と唸りました。ブライアンに仕込まれたのかも分かりませんが。

 

しかしインタビュアーの人が、ブラックサバスやパラノイアの意味、看護婦の「あんた達のせいよ!」を総合してキャッチできず、掘り下げなかったので、小山田さんのキチガイっぷりだけが強調されたインタビューとなってしまっています(泣)

 

この後は、さまざまな思い出や逸話が詰まったPEPEをその後ずっと愛用してきたのだけど、ネックが折れてしまったことで弾けなくなってしまい悲しいという話で、このパートは終わります。

 

同じことが語られている他のインタビューからも見てみましょう。

 

これは出典が不明です。私にこの画像をTwitterで教えてくれた人(面識なしの知らない人)がいるのですが、なぜかすぐにツイートを消去してしまったんですよね。しかし、私が即座に保存していたので入手できた画像です(笑)

 

「69⚡︎96」発売時のインタビューで、ブライアンとの対談、GiGSとほぼ同時期でしょう。読みにくいので以下に文字起こしをします。

 

小山田「最初のなれそめはねぇ。病院なんだよね。」

ブライアン:「そう。同じフロアだったんだよ。で俺そこでタバコ吸ってたら、看護婦が変な奴連れて来てさ。ギター持ってて、で『ギターのレッスンしてくれ』つって友達んなって」

小山田「俺がフリッパーズの最初の頃。交通事故に遭って、入院してた病院で最初、なんか大部屋みたいなところに入れられてね。でその大部屋って老人ばっかで、若者は俺一人だったの。もうウンコとか漏らしたりするジイさんとかスゴかったんだよ(笑)」

ブライアン「もう次々に死んでくんだよ、患者が。で隣の部屋の人とか死ぬと看護婦さんが『あんたたちがうるさかったからよ!』とか言って人のせいにするんだよ(笑)すごいツラかった(笑)

—はははは。

小山田「個室の方はこれから死にゆく人か、ブライアンみたいに長く入院している人か」

ブライアン「金持ちか。宮沢りえのジイちゃんとか入院してたんだよ」

小山田「で、暇じゃん病院て。俺骨折してたからベッドから降りれなくて。病室でタバコ吸ってたら看護婦さんに怒られてさ。その後1日3回だけ外に出られるようになって。そんで外でタバコ吸ってたら変な外人がタバコ吸ってて。」

 

まず、ブライアンは小山田さんを「変な奴」、小山田さんはブライアンを「変な外人」と呼び合ってます。基本的に「男子校ノリ」みたいな口の悪さが前提にあることを察してください。

 

次に状況説明です。最初、大部屋みたいなとこ入れられてね」と小山田さんが語っていますが、個室を希望しても、緊急入院時とか、部屋が空いてなかったりすると、まず大部屋に入れられることがあります。小山田さんは交通事故なので、おそらく前者かなと。部屋が空き次第、個室に移ります。

 

このインタビューの全文を読んだら説明があったかもしれませんが、私はこの画像しか持ってないので、一応の説明です。念の為に書いておきますが、他の患者が寝ている大部屋でギターを弾くのは無理でしょう。

 

ここで「もうウンコとか漏らしたりするジイさんとかスゴかったんだよ(笑)」に老人を嘲笑していると憤慨する方がいるかもしれないので書いておきますが、まず現実的に病院とはそういう場所であり、彼は見たそのまんまを言葉にしています。

 

そして、ウンコを漏らすジイさんのことを何か悪く言うのでもなく、ただ「(笑)」がついているだけです。それがムカつく人は、小山田さんのインタビューを読まないようにしたら、それで済む話です。

 

例えば、ひろゆき氏は嘲笑的なトークが基本的な発信スタイルですが、好きな人は話を聞くし、嫌いな人は聞かない。それだけの話。

 

例えば、ポルノが嫌いな人が、ポルノ業界を叩き潰しても良いという倫理的に正しい理由はありません。嫌いな人は近づかなければ良いのです。

 

これらのことは建設的な議題ではなく、好き嫌いの話でしょう。コロナウィルスやワクチンに関してどうのこうのという話は、政治や公衆衛生に関わるので為されるべき論議ですが、「(笑)」とか、ひろゆきの発現内容じゃなくて喋り方とか、ポルノそのものの存在意義などは「個人の好き嫌い」の話です。

 

ここに分別がついてない人が多いです。私はひろゆきがどっちかといえば嫌いですけど、喋り方や表現方法に文句をつける気はありませんよ?

 

私の妻は現在ICU勤務の看護師なので、患者さんの大変な様子を、彼女からよく話を聞きます。彼女にとっては「患者のウンコが漏れ放題」みたいな状況って慣れているので特になんとも思わないのですが、「よくこんな仕事続けられるね」と他人から言われることがあるようです。

 

だって「患者のウンコが漏れ放題」が普通にある状況ですからね。そこで想像してみて欲しいのですが、20歳とか17歳の若者が、その状況を初めて見たとしますよ?

 

「うわ、すごっ!」って思うのは普通ですよ。それで、別にウンコが漏れてしまう患者さんを人として馬鹿にしている意図は一切無くとも、笑っちゃうことは有り得えます。

 

深刻にしてても、何か出来るわけじゃないし。普段目にしない、すごい状況を見たときに、人間は笑うことってありますから。私もあります。

 

話を戻しますが、ブライアンが「もう次々に死んでくんだよ、患者が。で隣の部屋の人とか死ぬと看護婦さんが『あんたたちがうるさかったからよ!』とか言って人のせいにするんだよ(笑)すごいツラかった(笑)」とここでも発言しているように……

 

次々と死んでいく患者を、死因とは関係ないのに自分たちのせいにされて、それをブラック・サバス(黒い安息日)のパラノイア(被害妄想)にかけて、皮肉で返したというブラック・ジョークだったというわけです。

 

当たり前ですけど、夜中にギター弾いて隣室に迷惑をかけるのはマナー違反です。看護婦さんの「あんた達のせいよ!」も被害妄想と書きましたが、叱って当然の話です。

 

小山田さんも「あの時ご迷惑をおかけした看護婦の皆さん、患者さんの皆さん、すみませんでした」くらいのことを言った上でのブラック・ジョークであれば、今になってバッシングされることもなかったかと思います。

 

でもね、この程度のインタビューのほんの一部のブラックジョークを掘り起こして叩くメディア、それを鵜呑みにして一緒になって誹謗中傷をする人々は、小山田さんを遥かに下回るクソだと思いますよ。

 

※一応書いておきますが、私はこれ読む大半の方々よりも「がん患者」の心境を理解できる人間です。2019年にがん診断もらってますから、私はがんの「当事者」です。東スポの記事に怒るような幼稚なメンタルは、がんの治療には確実に不利になることは確信を持って伝えておきます。あなたが小山田さんに怒ったところで、がん患者は何も救われないという話です。

露悪的な態度が最高潮になった69⚡︎96(2nd album)前後の期間

小山田さんの露悪的な態度(コントロールが出来ていないブラックジョークとも言う)はフリッパーズ・ギター解散後に表れ、おそらくコーネリアスのセカンドアルバム発売前後に最高潮になっています。

 

以下、アルバム発売とインタビューなどの年表です。

 

月刊カドカワ1991年9月号 ←前回のブログ

▶︎フリッパーズギター解散 1991年10月29日

ロッキングオンジャパン1993年9月号(vol.75) 初のいじめ発言(軽く)

▶︎The sun is my enemy(デビューシングル)1993年09月01日

ロッキングオンジャパン1994年1月号(vol.80) ウンコ食わせた発言

▶︎The First Question Award(1stアルバム) 1994年02月25日

クイックジャパン「いじめ紀行」1995年8月号(vol.3 ) いじめ加害者として語る

▶︎69⚡︎96 (2ndアルバム)1995年11月01日

月刊GiGS  1996年2月号  ←今日のブログ

▶︎96⚡︎69(2ndのremix) 1996年06月09日

▶︎Fantasma(3rdアルバム)1997年09月03日 露悪性なくなる

 

GiGSのあとに発売された96⚡︎69のCMがこちら ↓

なかなか凄いですよね(笑)

 

ブライアンの影響をかなり受けてる気がする(笑)

 

これはカジヒデキ?!

 

GiGS内の写真もこんな感じです(96年)。超デビルな感じ。

 

これはオリーブ少女熱狂の「恋とマシンガン」のPV(90年)

 

自分の中高生時代から今もずっと変わらず短パン履いてるカジヒデキと比較すると、変貌っぷりの激しさがよく分かりますね。小山田さん、今現在はさらに全然違う人になっちゃってるんで。

 

余談になりますが、小山田さんみたいに変化の激しい人、過去にこだわらない人(フリッパーズはおろかコーネリアス1stの曲もライブでやらない)は、世間一般(安定を求めて過去に執着する人達)から理解されにくい傾向があることは、皆さんにお伝えしたいです。

デビルマンと猿の惑星からの影響

クイックジャパンとGiGSのインタビューの間にリリースされている「69⚡︎96 (2ndアルバム)」のアルバムジャケットは、アナログ盤ではデビルマンが使われています。

私はデビルマンを読んだこともアニメ見たことも無かったんですけど、ジャケットに使われてるくらいだから、小山田さん相当影響を受けてるんだろうなぁと思って、心境を理解したくて全巻買ってみたんですよ。レビュー見たら文庫版が酷評されてるので、値段が定価の2倍でしたが、復刻版を書いました。

 

いや、これは本当に凄かったです………最後の5巻のストーリーと表現力には震えました。一度読んでみることを激しくお勧めします。名作です。

 

内容をひとことだけで無理やり紹介すると「理性を失った人間こそデビルよりも恐ろしいデビル」という感じ。

 

同時期にデビルマン作者の永井豪にも会いに行ってます。

 

表情が全然違いますから、これ(笑)

よっぽど永井豪のファンでしょう。

 

69⚡︎96発売時のロッキングオンジャパンの表紙。ツノは「デビル」でしょうね。

 

「僕のコーネリアスって名前は猿の惑星からとった」と対談で永井豪に伝えているのですが、猿の惑星の原作小説はwikipediaにこのように説明されています。

 

“物語では、進化した猿が支配する惑星にて人間は知能のない動物として猿に狩られ、奴隷とされる。その根底には、「人間の知性は固定されて備わっているものではなく、知性がなくなれば動物と変わりがない」というメッセージが込められている”

 

「人間の知性は固定されて備わっているものではなく、知性がなくなれば動物と変わりがない」って、デビルマンでは「人間の理性は固定されて備わっているものではなく、理性がなくなればデビルと変わりがない」ってことになります。

 

「理性の重要性」について、デビルマンと共通のテーマがあるでしょう。猿の惑星はまだ観てなくて、wikiから適当に引用しちゃって申し訳ありませんが、今日メルカリでポチったんで、観てからまた説明します。

 

それで私が言いたいのは、デビルマンとか、猿の惑星とか、「理性」をテーマにした漫画、映画からこれだけ影響を受けて始まったのがコーネリアスってことです。

 

デビルマンは、「理性を保ったまま、どれだけ本能を剥き出しにできるか」という話でもあります。

 

その辺の感覚は、ヘヴィメタを取り入れて暴力性を表現しつつも、「1996年の自分が、自身が生まれた1969年を眺める」というコンセプトに従い、伝統を新しい技術で、Beck並みのCoolなサンプリング・センスで新しい境地を切り開いた「69⚡︎96」によく表れているかと思います。

(↓69⚡︎96聴けます)

(ベックと共に / 画像:Rockin’on.com

 

Beckの「オディレイ(96年)」は高校時代めちゃくちゃ聴きましたが、今年初めてコーネリアスの「69⚡︎96(95年)」を聴いてみて、うわ、これは絶対オディレイにも影響与えてるでしょ?!と、今更ながら驚いてます。

 

うん、これはまあ妬まれる才能ですよ……

 

オディレイを初めて聞いた時と、ファンタズマを初めて聞いた時の感覚が、とても似ていたことを思い出しました。アグレッシヴなんだけど、遊び心とユーモアでいっぱいなんです。

 

この写真で、なんとかニュアンスくらい分かってくれ(笑)

 

話が逸れました。いずれにしてもですよ?

 

この頃に語られた「いじめ」とか「病院で真夜中にギター弾いた」とか、まさか武勇伝だと思いますか?

 

小山田さんは、そんなアホじゃないですから(笑)ここまで説明してもいじめ自慢とか、悪さ自慢をしているだけと思ってしまう方は、あまりに理解力がないですよ。それはもう小山田さんのせいでも、出版社のせいでもなく、受け取り手の問題です。

 

露悪的な90年代の雰囲気に流されたとは思いますが、露悪的に振る舞うだけのコンセプトがあったはずです。

月刊GiGS 96年2月号の結論

コンセプトがなんじゃいと文句言う方もおられると思いますが、もういいです。観なきゃ、聴かなきゃいいじゃん(笑)ギャグと本気の境界線が曖昧なので、一般的な感覚の人には受け入れ難いだけです。前回記事参照!)

 

とりあえず今回の結論として、月刊GiGSのインタビューは、謝罪するほどのものでは無かったはずです。被害者中心主義がまかり通る世の中になってしまいましたから、謝った方が懸命という感じでしょう。

 

 

この記事、「すべてのひとが自分らしく生きられる社会をつくるべきだという価値観」とか「被害者中心に全ての判断がなされること」が行き過ぎる問題点を分かりやすく書いてあるので、読んでおくと良いでしょう。

 

というか、このGiGSのインタビューの病院の話は、被害者なんて誰もいませんから(笑)若者が、若気の至りで少し迷惑をかけただけのエピソードです。

 

これを読んで不快に思うのは自由ですが、こぞって集団リンチに参加したり、出版社に謝罪を求める人々のほうが倫理的に間違ってます。自分自身の心の弱さや理性の欠如ゆえに、怪しい人物や、自分より弱きものを集団で叩き潰そうとする、まさに「デビルマン」の状況ですね。恐ろしい話です。

 

今回は以上です。かなり一生懸命説明したのですが、意味分かってもらえたら嬉しいな…(笑)

 

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これおかしいと思いますよ。ほんとに。

 

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(前回、小山田圭吾95年前後の占星術分析書いてます。バックナンバーも読めます。)

 

藤原 悠馬生化学講師、占星術講師、EMFA1級電磁波測定士。

「症状の原因を根本から読み解く エネルギー代謝学」セミナー主宰。細胞レベルの代謝、病理、自然界、食文化を縦横無尽に繋ぐ他に類を見ない圧倒的な俯瞰力と分析力が話題を呼び、全国から多数の現役医師、治療家、薬剤師、美容家、栄養士、料理人、ボディインストラクターなどの健康・治療業界のプロから一般の主婦までがセミナーへ集う。どこにも所属しない、日本で唯一のフリーランスの生化学講師。2019年より「生化学講師が教える 占星術の基本の考え方とホロスコープチャートの読み方講座」を始動。IC魚座29度「プリズム」/MC乙女座29度「読んでいる書類から秘密の知識を得る男」。全ての生命の普遍的な創造原理を、文献や生活の全てから抽出し、具体化するのが生業。

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藤原 悠馬生化学講師、占星術講師、EMFA1級電磁波測定士。

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