ある女性が厳格にハチミツ療法+PUFAフリーを実践して健康を損ない、その原因を栄養学と生化学から徹底的に追求した記事です。食事療法の謎を説く、大変貴重なデータとなりました。
—目次—
- クライアントBさんのプロフィールとご相談内容
- Bさんの食生活と体調の変化
- Bさんの血液検査データ
- Bさんの体組成データ
- Bさんの血液検査データ
- Bさんのフィブロスキャン測定結果
- 主犯は果糖(フルクトース)
- 運動をしない限り多量の果糖は有害な影響をもたらす
昨年末から食事アドバイスに特化したサービスを設けています。
そろそろ始めてから1年ほどになりますが、蓋を開けてみると、崎谷博征&有馬ようこ(代替医療師Vanilla)の理論に基づいて食事をしている方が多い。彼らの理論に基づいて食生活を変えた結果、「なんかおかしいぞ」と不安になり、私のところに崎谷バニラ理論の真偽を確かめに来る、というパターンですね。
彼らの理論は、脂質は飽和脂肪酸、糖質は果糖(フルクトース)を推奨します。この2つの栄養素は、世間一般的には「太る」ことで警戒される栄養素です。
一価不飽和脂肪酸メインのオリーブオイルすら勧めず、多価不飽和脂肪酸(PUFA)を含む食品は植物油や魚はもちろんのこと、大豆、豆類と種子類、葉物野菜、海藻までも禁忌としています。一方でバターやチーズなどの乳脂肪は推奨、大量の蜂蜜摂取を推奨、白砂糖もOKとする彼ら独特の食事法は、一般的なイメージでは「太るんじゃないか?」と思われるはずです。
ところが!
深刻に痩せていく人がいるのです。あら不思議。
激痩せし、自覚としてはしっかり食べているつもりが全く太れず、筋肉量が著しく減少していくこともあるようです。
その実例とメカニズムを、クライアントさんの許可を得て掲載します。細かくご報告頂けたことにより実現した、崎谷バニラ理論(果糖大量摂取+PUFAフリー)の疑問を解消する非常に貴重な報告になっていると思います。ぜひ注意深く記事を読んでみてください。
クライアントBさんのプロフィールとご相談内容
性別:女性
年齢:30代後半 2児の母
職業:主婦
【ご相談内容】
- 子どもの時から便秘と下痢を繰り返しやすい。
- カンジダになりやすい。
- 産後(2年前)から食べているのにも関わらず、太れなくなってしまった。
- 低血糖を起こしているのか、夜中によく目が覚める。
- 炭水化物を食べすぎると座骨神経痛になりやすく、口内炎ができる。胃腸に負担がかかっている感じがする。
- 足の痺れ(半年前から)。
- 飛蚊症(半年前から)。
低血糖の自覚と夜間の覚醒、炭水化物(=でんぷん質)を食べると発生する不調。これは典型的な糖代謝異常です。便通の不調とカンジダで、腸内環境の悪さも伺えます。
そして大きな問題として、産後からなぜか太れなくなるという問題が発生。これは断乳しても変わらずです。
子供の頃から腸の不調があるものの、太れなくなったのは「産後(2年前)」という明確な境界線があります。また足の痺れはひどくはないものの、こちらも半年前からということで、この2年くらいで調子が悪くなっていることが伺えます。
Bさんの食生活と体調の変化
こんな時は、時系列で食生活、摂取しているサプリメントや薬、体調の変化を並べて可視化し、整理することが解決策の糸口になります。Bさんにきちんと確認を取り、丁寧に聞き取った「この10年ほどのBさん」を以下に並べます。
元々が典型的な不摂生タイプで、出産後にマクロビオティックを実践するなど健康に意識が向きましたが、菜食主義はどうしても栄養欠乏とPUFA過剰になりやすいですし、サプリメントに頼る健康法は理想的ではなくリスクもあります。2017年(6年前)に摂取していたサプリメントの中で、例えばクルクミンは肝障害などの報告も多いです。
健康に対して迷う中で、2020年(3年前)に代替医療師vanillaのSNSやママ向け動画講座などをみて、カチッとハマったのだと思います。だんだんと傾倒していきます。
代替医療師vanilla健康法の実践は「完璧」というほかありませんでした。
大量に食べていたハチミツはすべて代替医療師vanillaの自社ブランド「Holistetique(ホリステティック)」のものです。
Holistetiqueのはちみつ。超高級です。Bさんが食べていたハチミツはすべて同ブランドのものであり、ハチミツの品質(農薬、抗生物質、混ぜ物etc)が悪影響を及ぼした可能性はないと考えてください。
さらに「ハチミツと一緒に摂取すると良い」と推奨される、Holistetiqueのサプリメント「AminoTropic」もしっかり服用。
↑のすべてにトライしていましたが、このうちKYKLOFORIAは身体に合わないと感じて服用を中止。もっとも摂取していたのはAminoTropicというコラーゲンペプチドとグリシンのサプリメントです。DOMI ZOISもグリシンを含むアミノ酸サプリメントですが、AminoTropicと一緒に摂取。
こちらも、いずれも超高級。AminoTropicは1箱3g x 30本入りで、12900円。1日最大3袋を推奨。3袋摂取すると、12900円が10日で飛びます。
食事もバニラ理論として完璧で、高品質なものを召し上がられていました。全てではないものの、肉も卵も野菜も米も自然栽培品をチョイス。無添加は当たり前。
10日間毎日の食事の写真をお送りいただきましたが、こちらも完璧です。Bさんは食べることが好きで、料理もしっかりされるので、崎谷バニラ理論の縛りの中でという条件はあるものの、良質な素材を、適切に料理されて充実した食生活でした。
もちろん、PUFAフリーです。それはもう可能な限り。タンパク源としては大豆製品や魚(小魚以外)を避け、調理油はほとんど使わず、使うならバターのみ。青菜や海藻などはあまり食べない。
ハチミツは、妊娠中に大さじ4〜6。授乳開始から大さじ6〜8。さらに果物もしっかり摂取で、彼らが推奨するフルクトース摂取量は満たしているでしょう。
これだけやれば、彼らによればさぞ健康になるはずです。しかしですよ。今一度画面をスクロールして、Bさんの10年を再確認しましょう。
- 3年前から崎谷バニラ理論に傾倒し
- 2年前の産後から太れなくなっている。
- 生まれてきた第2子は乳児湿疹がひどかった。
- 半年前から足の痺れなどが発生。
- 現在も低血糖の自覚、夜間の覚醒、腸の不調などを抱えたまま。
素直に読み取れば、3年前から崎谷バニラ理論で健康を損なっているのでは?と考えるのが自然です。もちろん最初は体調の好転を感じていたのでしょう。しかし長期間にわたり厳格に偏った食生活とサプリメント摂取をしているうちに、だんだんと健康を損なっていったという、健康業界あるある話の一環です。
では次に、測定&検査データからBさんの健康を見ていきます。
Bさんの体組成データ
現在の体組成計データはこちらです。私が以前ブログで紹介したものと同じTANITA製体組成計のデータをお送りいただきました。
BMI17でかなりの痩せ型。Bさんは私より身長が1〜2cmほど高いのですが、体重は私より10kg以上少ないです。毎日筋トレとヨガをして筋質点数は良くなったものの、筋肉量は少ないまま。
筋肉スコアは、身長に対する筋肉量の割合をスコア化しています。判定基準は以下。Bさんは9月、10月ともに−2。
以下は内臓脂肪レベルの判定基準です。Bさんの内臓脂肪レベルは9月、10月ともに1.0。
内臓脂肪レベルは非常に少なく、筋肉量も非常に少ないという結果でした。
続いて、1年ほど前の記事で話題にしました「筋質点数」です。
筋質点数は、筋組織全体に対する筋細胞の割合を電気的にとらえ、統計的に点数化したものとなります。
- 筋質点数が高い:筋繊維が密で、脂肪、水分、結合組織が少ない
- 筋質点数が低い:筋繊維が細く、脂肪、水分、結合組織が多い
全身の筋肉量や脂肪量と関係なく評価されます。筋質点数の判定は以下。
Bさんは30代女性に該当します。9月で49(低い)、10月で65(標準だが低め)。
筋肉量が少ないだけでなく、筋肉の質も低い状態です。筋質点数は9月から10月にかけて大幅上昇していますが、この間に筋トレをしたようです。しかしそれでもまだ低く、もともと毎日1時間のヨガをして、週に2〜3日は1時間ほどウォーキングをするようですから、活動量が著しく少ないわけではありません。
筋質点数が下がる原因は以下。
- 筋細胞の減少
- 筋組織への異所性脂肪の蓄積
- コラーゲンの繊維化
- 炎症
- 浮腫
筋組織に筋細胞以外のものが多いと質が悪いと評価するので、測定タイミングで炎症や浮腫により筋組織に水分が増加していても筋質点数は低下します。
この中で何がBさんの筋質点数を下げているかはわかりませんが、筋肉量が少ないだけでなく、筋組織に脂肪の蓄積(異所性脂肪)、コラーゲンの繊維化、または炎症が起きている可能性が伺えます。重要なポイントは、バニラ崎谷理論による食事法(高フルクトース&PUFAフリー)を実践することによりこの3つを予防すると彼らは説明していることです。
ところが、どうもそうは思えない様子が伺えます。
Bさんの血液検査データ
次は血液検査データからBさんの健康を推測します。アドバイス期間中に測定されたもの(2023年10月)と、分子栄養学で有名なみぞぐちクリニックで受けた血液データをお持ちだったので(2017年1月)、比較して公開します。
※2023年の紙面掲載外の情報として血糖値は94mg/dl、HbA1cは5.1%で正常値でした。
6年越しの血液検査であり、この2つだけで崎谷バニラ理論の実践効果を測れるとは考えていません。参考として、2つの血液検査の重要な部分を比較します。
※基準値は分析所ごとに異なりますが、2023年10月に受けた血液検査結果記載のものを記入
2017年は尿素窒素(BUN)が基準値越えでした。2020年末からバニラ理論を実践開始。そして2023年、全てが基準値以内に収まりました。肝機能を測定するASTとALTは、特にALTが基準値以内ではあるものの高めの結果でした。2016年6月版 国立がん研究センター 中央病院 臨床検査部の定める基準値(リンク)を参照とすると、ASTの女性の基準値は7〜23U/Lです。ALTも23U/Lは超えるものの、大幅に低下しています。
一見、健康になっていると考えてしまいます。確かにある面ではそうかもしれませんが、深読みすると肝機能の悪化の可能性が見えてきます。以下、コメントをつけて表を再掲。
総じて脂肪肝、肝炎、鉄欠乏の可能性が高い変化が起きています。肝臓は2017年と同じく良くないか、さらに悪化している可能性もあり。
ここで気に留めなくてはならないのが、2017年よりはるかに健康的な食生活を送っていたつもりが、なぜ肝炎や鉄欠乏が悪化している可能性が認められるのか。ガリガリなのに、血液検査上は脂肪肝の可能性が見えるのはなぜかということです。
次は、Bさんが血液検査に次いで受診したフィブロスキャンから肝臓の状態を見ていきます。
Bさんのフィブロスキャン測定結果
フィブロスキャンとは、超音波を伝える特殊な「プローブ」をあて、その振動と超音波の伝わり方から肝臓の硬さや肝臓の脂肪量を測定する機械です。非侵襲的に肝脂肪量と肝硬度を測定でき、現在日本で保険適用されています。
こちらがBさんの検査結果です。
脂肪肝量は基準値内でしたので、脂肪肝ではありませんでした。しかし肝硬度が基準値を超えていました。
表はフィブロスキャンを販売する株式会社インテグラルが運営する「肝臓検査.com」から引用。
Bさんの結果は、脂肪肝量は正常(S0)、肝硬度は中等度繊維化(F2)でした。
ただし基準値は検査機関により異なるので、上限は5kPaから7.5kPaまで資料により幅があります。
画像引用:住民基本台帳から無作為抽出した一般集団におけるエコー検査と FibroScan 検査結果に基づく脂肪肝有病率と肝線維化ステージ分布
上記研究報告では基準値上限は6.5kPaとされ、他の資料では最大7.5kPaとしているものもありました。
株式会社インテグラルに基準値について問い合わせもしましたが、「肝硬度7.0〜7.5kPaの中等度繊維化を発見し、肝硬変の早期治療を目標としている」との回答でした。肝硬度=肝硬変をそのまま表すものではなく、食事、心不全、門脈圧、炎症、発熱、その他多数の要素によっても数値は変化し、次診断時に数値が2kPa以上変化することもあるとのこと。
Bさんの担当医のコメントは「軽度の脂肪肝で、気にするレベルではなく様子見で大丈夫。肝硬度は3くらいが普通で少し高めだが、信憑性に欠ける部分もあるので、血液検査の結果を見てからでないと何とも言えない」でした。
担当医が肝硬度について「信憑性に欠ける」という理由は、血液検査で肝硬変を推測する方法(FIB-4 indexなど)では全く問題ないのに、実測では高いVCTE値の人が割と多いからではないか?と私は予想しています。
Bさんの肝臓はいつからこの状態か不明ですし、1回の診断だけでは何とも言えませんが、少なくとも血液検査が示す肝臓の悪さとは一致しています。脂肪肝はわずかだが、肝臓の繊維化が進行気味かもしれないという可能性です。
脂肪肝量にしても、体組成計が内蔵レベル1(最低値)を示し、体脂肪も少ないにも関わらず、肝臓の脂肪量は基準値上限付近であることも、気になるところです。
ともかく血液検査とフィブロスキャン検査が示すのは、肝臓が悪そうだということ、全身の脂肪は著しく少ないのに肝臓にだけはあるということです。
主犯は果糖(フルクトース)
ここまでBさんの体組成計、血液検査、フィブロスキャンの検査データを公開いたしました。要約は以下。
- 肝機能に問題があり、繊維化の疑いがある。全身の脂肪が著しく少ないにも関わらず、肝臓には脂肪がないわけではない。
- 筋肉量が少なく、質も悪い。異所性脂肪、コラーゲンの繊維化、炎症などの疑いがある。
肝臓と筋肉の問題がデータから疑われます。問題を明確にするために、他のキーポイントもリストします。
- とにかく筋肉も脂肪もつかない。分解されて減っている。
- 糖尿病では異化が更新し、筋肉も脂肪も減少する。しかし空腹時血糖値とHbA1cは正常。慢性的な高血糖はない。
- しかし低血糖の自覚があり、夜間覚醒がある。夜間低血糖を起こしている可能性大。
慢性的な高血糖ではないが、血糖コントロールの問題は確実にあるのですね。そしてなぜか痩せていく。
さて、何がBさんの健康を損なう主犯でしょうか?
青菜、魚類、大豆製品を食べないという偏食はあります。しかし極端な肉食系糖質制限食のように野菜や果物をあまり食べないだとか、Vegan食のように動物性食品を一切食べないような、極端にある種の栄養を断つようなことはしていませんので、それが主犯であるとは考え難い。何より「なぜか痩せていく」の説明がつきません。
じゃあ何か?もう素直に考えればこれしかない。
果糖(フルクトース)です。
Bさんは大量のハチミツに加えて、果物もたくさん食べます。前回のブログで解説しましたが、これは『あまくない砂糖の話』の砂糖大量摂取人体実験の果糖摂取量を超えてしまうことがあります。
「自然な食品だけ」を食べているつもりが、実は驚異的な量の果糖をBさんは摂取していました。
果物だけなら、こうはなりませんでした。食物繊維が含まれ、食べられる量にも限界があります。ハチミツだからこそ、これだけの果糖を摂取できるのです。これは『あまくない砂糖の話』でも指摘されていますし、一般的にもよく言われることです。「甘いものは砂糖やジュースではなく、果物を食べましょう」と。しかしハチミツは特別であるという神話が思考にインプットされてしまうと、ありふれた情報すら排除してしまいます。
神話から目覚め、具体的に計算すると、結構ヤバイなと感じるはずです。例えばコカ・コーラの栄養価はこんな感じ。
500mlペットボトルを飲んだ場合、糖質56.5gを含みます。糖質の内訳は果糖ブドウ糖液糖と砂糖で、前者は果糖が50%以上(一般的には55%)、後者は果糖が50%を含みます。
糖質50%が果糖だとすると、28.25gの果糖を含みます。糖質の55%が果糖だとすると、31.08gの果糖を含みます。コカ・コーラ500mlを飲むと、28.25g〜31.08g弱の範囲で果糖を摂取することになります。
では、代替医療師vanilla式のハチミツ健康法を実践するとします。以下、参考ブログから一部引用。
ハチミツで太るのか? / 代替医療師vanillaのブログ 2022-09-11
“朝は 蜂蜜大さじ2のハチミツ水(ちょっとあったかいもの)と、フルーツボールに山盛り。
または フルーツにハチミツを和える とか。”
はい、計算してみましょう。
フルーツボールに山盛りというのを、りんご1/2個、バナナ1/2本、みかん1個で計算します。
朝食としてカロリーは少なく不足しているほどですが、果糖摂取量はなんとコカコーラ500mlを軽く超えます。
この朝食を毎日続けることは、毎日コーラ500ml以上の果糖を摂取することになる……と考えると、本当に健康なのか、疑問も湧いてきますよね?
これは朝食だけの話です。さらにハチミツを昼も夜も寝る前も食べ、間食にも果物、スイーツまで食べたら一体どうなるのか……….繰り返しますが、果物だけではこの摂取量は達成できません。果糖摂取量を劇的に増やすのはハチミツ(砂糖より果糖含有量が多い)です。
果糖の量だけでなく、管理栄養士に相談したら怒られそうなほどPFCバランスも著しく悪いです。ハチミツと果物だけではほぼ糖質しかないので。
では「果物たっぷりめの一般的な朝食」とPFCバランスを比較してみましょう。先ほどのvanilla式朝食からハチミツを抜き、りんごを1/2個から1/4個に減らし、バナナは1/2本、みかんは1個でそのまま。あとは下の画像の通り、ごく一般的な朝食メニューを足しました。
三角形がきれいに埋まり、良好です。
ハチミツとフルーツだけの朝食は、ビタミンとミネラルの点においても問題があります。
ハチミツは非常に栄養価(ビタミン、ミネラル)に乏しく、ハチミツ大量摂取で栄養欠乏を起こすことを先日のブログで解説しました。
計算してみましょう。なんでも可視化して確認するのが一番です。
この棒グラフは1食分の目安量を示していますが、足りているのはビタミンCのみ。食物繊維すら足りない。鉄、亜鉛、カルシウム、セレンなどは絶望的です。
では「果物たっぷりめの一般的な朝食」をチェック。
やや足りないミネラルがあるものの、概ね良好です。
果物なしの和食でも計算してみましょう。詳細は画像でご確認ください。
毎日こんな朝食を食べられたら、とても健康的です。トースト、卵、フルーツ主体の欧米式の朝食よりもマグネシウム、亜鉛、鉄などの重要なミネラルと食物繊維が2倍から2倍以上含まれるのが魅力的。味噌汁を卵ではなく野菜のみにするとビタミンDは不足しますので、昼食と夕食にて卵のほか魚類や乳製品などで補うようにしましょう。
運動をしない限り多量の果糖は有害な影響をもたらす
ここまでの解説で、1日の必要カロリーを大量の蜂蜜で賄うと栄養欠乏を起こすことをご理解いただけたかと思います。
ここで大事なことをお伝えします。
「果糖は良いものだから、特にハチミツの果糖は良いものだから、ハチミツはそのままに、他の食品で栄養を足そう。」
…..と考えてはダメです。
1日にハチミツ大さじ6〜8をやめない限り、問題は解決しません。
もしあなたが激しいトレーニングを毎日続けるアスリートでなければ、もしくは、斧を持ってバオバブの木に毎日登り、蜂蜜を自ら採取しているのでなければです(前回の記事参照)。
栄養学では分からない果糖の真実を、生化学で解明していきます。
(「生化学編」へ続く)
2023年12月18日開催