こんにちは、代替医療ジャーナリストの藤原悠馬です。
昨夜のインスタグラムで私はこのように書きました。
”有名であればあるほど、フォロワー数が多いほどに(発信される情報が)間違いだらけです。”
これ本当にそうなんですね。特に代替医療、栄養療法界隈でこの傾向が酷いです。
その一例を皆さんに見ていただきましょう。
「吉野敏明チャンネル〜日本の病を治す〜」につい最近アップされた以下動画について検討します。
配信されたのは 2024年7月19日 です。
どんな内容かをざっくりと説明します。23年前の結婚式の引き出物用に購入したケーキ(個包装)を段ボールにしまい込んだまま忘れており、それが最近発掘され、見た目が原型をとどめていたことに吉野の妻(吉野純子 / 銀座エルディアクリニック副院長)は驚きました(その様子が動画でアップされています)。
吉野夫妻は考えました。
「恐るべしトランス脂肪酸まみれのケーキ!23年前に製造されたものが腐っていない!!」
この恐ろしさを伝えるために、動画が作成されています。
トランス脂肪酸まみれだとケーキが腐らないのか?という問題についてまず解説します。
23年前だと2001年ごろですから、部分水素添加油脂であるマーガリンやショートニングでケーキが焼かれていたかもしれません。
たとえばサラダ油や菜種油で焼かれたケーキと比較すると、確かに腐りにくいかもしれません。
なぜなら不飽和脂肪酸の量が少なくバターと同程度の融点の油であるわけですから、酸化しにくい傾向があります。
また、マーガリンやショートニングであれば酸化防止剤が添加されている場合もあります。カテキン、カンゾウ油性抽出物、ローズマリー抽出物、ビタミンE、ビタミンCなどです。
そのようなフィトケミカルや抗酸化ビタミンが酸敗を防ぐかも….とは思いますが、23年も腐らない状態を保つのはまず無理かと思います。
じゃあ、その23年も腐らないケーキを生み出したのはトランス脂肪酸か!
と何も知らない方は考えてしまうかもしれませんが、トランス脂肪酸に防腐効果などありません。
飽和脂肪酸と同じく、酸化しにくい脂肪酸の一種に過ぎませんから。
一体どないやねん、、、と動画を拝見しましたが、吉野夫妻の脳内のカオス(無秩序)に大変驚きました。
本当は30分全編見た方が面白いのですが、要点だけ3分に縮めて字幕も付けときましたんで、ご覧ください。
吉野敏明がトランス脂肪酸まみれと呼ぶケーキの原材料表記には、「ミックスフルーツ、小麦、バター、砂糖、植物油脂」と記載があったようです。
原材料は含有量が多い順に表記されます。このケーキは、ミックスドライフルーツがたっぷりと入り、油脂は主にバターで焼かれたパウンドケーキです。
植物油脂がなんなのかは分かりませんが、含有量としてはわずかなものです。
つまり、主要な油脂としてマーガリンやショートニングを使って焼かれたものではなく、わりと上質なバターフルーツパウンドです。
これを23年経過して開封すると、当然ながら腐敗しており、凄まじい異臭がします。
それを「本当に腐ってないんですよ、ほら?」と言う吉野。
しかし「これを食べたらたぶん死ぬ」と。
それは凄まじい異臭を放っているからですが、その異臭は腐敗でなければ一体なんなのか?(笑)
腐ったものを腐っていないと言い張り、上質なバターケーキを「恐るべしトランス脂肪酸まみれのケーキ」と語る吉野。
確かにバターには天然由来のトランス脂肪酸が少々含まれますが….前述の通り防腐効果などありません。
コメント欄を見ると「反芻動物由来のトランス脂肪酸を控えるって流れですかね?」というコメントに「いいね」で返している。
一応解説しておくと、吉野は気に入らないコメントには「いいね」を押しません。
ということは、吉野はバターが使われているがゆえに「トランス脂肪酸まみれだから腐らない」と考えているのでしょうか?
非科学的にも程がある発想ですが、政府や論文研究のデータを悪用してまで乳製品のトランス脂肪酸を悪玉に仕立て上げようとした吉冨信長と共通するところがあります。
両者とも先日都知事選に立候補していた内海聡を応援していますが、「戦後GHQガー」といったような思想を持っていると、無意識に乳製品を悪玉化する行為に走ってしまうのかもしれません。
今日のブログタイトルは「権力を得るほど人間は適当になる」です。
その理由はシンプルで、権力を得て教祖化するとリアルはもちろんSNSでも「信者コメントしか存在しなくなるから」ですね。あの意味不明の吉野動画でも、大量のコメントがあるにも関わらず、批判は前述の1件のみです。
この有様でYouTubeチャンネル登録者数爆速30万人突破と。
楽なもんですよ。本当に思いついたままテキトーに喋ってるだけですから(笑)
「よしりん(吉野敏明)のがメタトロン詐欺ビジネスを徹底解説します」 **
「よしりん(吉野敏明)のがん治療ビジネスを徹底解説します」 **
がん治療ビジネスもメタトロン詐欺ビジネスも権力があれば楽勝です。
もう少し理由を追加するならば、詐欺にあったと気づいても信者は権力に物申す根性を持ちませんからフェイドアウトするだけ。
新規信者はどんどん入信してきますから、それで商売は成り立ちます。
信者は何を言うかより誰が言うかで情報を見てますから、詐欺だろうがテキトーだろうが何を言っても商売は成り立つのです。
にしても、本当にアホくさ…
バカバカしいですよ、こんな記事をいちいち書くのも。
流石にモチベーションが湧かずにテンションだだ下がりです。
ブログの読者さんだけでなくエネルギー代謝学セミナーの受講生にも、「今までフォローしてきた崎谷、バニラ、吉冨、吉野などと、藤原と、どっちが正しいことを言っているのか?」という感覚で参加されている方も多少いるのかもしれませんが、どっちが正しいかなど考える必要はないです。
私の提供する論理の妥当性はとりあえず講座をじっくりと吟味していただくとして、この陰謀論オールスターズ的な面々は、エビデンスにならないものをエビデンスにするなど日常茶飯事であり、論文の悪用も枚挙にいとまがありません。
最後に参考になりそうな過去ブログのリンクを貼っときますんで、ちょっとでも彼らを信用している方は、読んで目を覚ましてください。
そして私のエネルギー代謝学は、この業界において相当に珍しい、不正や恣意的な誘導のない生化学講座です。
本来それが当たり前のあるべき姿かと思いますが、はぐれメタル並みのレア加減ですよ。冗談ではないです。
クズみたいな陰謀論者の言うことに右往左往するより、少し大変でもちゃんと科学を勉強した方が楽しいですよ。
全7回受講と単発合わせて第1回講座は受講者様50名超えました。
皆さんの挑戦をお待ちしております。
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